Red Hat Linux システムをインストールした後に、既存のパーティションテーブルを見たり、パーティションのサイズを変更したり、 パーティションを削除したり、あるいは空き領域又は追加のハードドライブにパーティションを追加したり、など 必要な作業が数多くあります。ユーティリティpartedでこれらのタスクをすべて実行 することが出来ます。この章では、コマンドファイルシステムのタスクを実行する為のpartedの 使用法を説明します。別の方法として、パーティションサイズ変更以外はこれらのタスクのほとんどを実行できる fdiskの使用があります。fdiskに関する情報はmanページあるいは infoページでfdiskの項目を参照してください。
システムのディスク領域の使用量を表示したり、モニタしたりしたい場合は、 項26.3を参照して下さい。
partedユーティリティを使用するには、partedパッケージをインストールしている 必要があります。partedをスタートするには、シェルプロンプトでrootとして、コマンドparted /dev/hdbをタイプします。ここで/dev/hdbは、設定したい ドライブのデバイス名です。(parted)プロンプトが表示されます。helpとタイプすると 使用可能なコマンドの一覧を表示できます。
パーティションを作成、削除、あるいはサイズ変更などしたい場合、デバイスは使用中であってはいけません。 (パーティションはマウントできません。スワップファイルは有効ではいけません。) これを簡単に実現するには、 システムをレスキューモードで 起動することです。レスキューモードで起動する方法に付いては、第9章を 参照して下さい。ファイルシステムをマウントするように要求されたら、Skipを 選択します。
別の方法として、そのドライブが使用中のパーティションを含んでいない場合、 umountコマンドを使用してパーティションをアンマウントして、 swapoffコマンドを使用してハードドライブ上の全てのスワップ領域を止めます。
表5-1には、一般的に使用されるpartedコマンドが 含まれています。以下に続くセクションでは、それらのコマンドの幾つかをより詳しく説明して いきます。
コマンド | 説明 |
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check マイナー番号 | ファイルシステムに簡単な検査。 |
cp 転送元 転送先 | 1つのパーティションから別のパーティションへファイルシステムをコピー。 転送元と 転送先の部分はそれぞれのパーティションのマイナー番号です。 |
help | 使用可能なコマンドの一覧を表示。 |
mklabel ラベルの種類 | パーティションテーブル用にディスクラベルを作成。 |
mkfs マイナー番号 ファイルシステムの種類 | ファイルシステムの種類タイプのファイルシステムを作成。 |
mkpart パーティションの種類 ファイルシステムの種類 開始-mb 終了-mb | パーティションを作成して、新規のファイルシステムは作成しない。 |
mkpartfs パーティションの種類 ファイルシステムの種類 開始-mb 終了-mb | パーティションを作成して、指定のファイルシステムを作成。 |
move マイナー番号 開始-mb 終了-mb | パーティションを移動。 |
パーティションテーブルを表示。 | |
quit | partedを終了。 |
resize マイナー番号 開始-mb 終了-mb | パーティションサイズを 開始-mbから終了-mbへ変更。 |
rm マイナー番号 | パーティションを削除 |
select デバイス | 設定するデバイスを別に選択 |
set マイナー番号 フラグ 状態 | パーティションにフラグを設定; 状態は オン又は、オフ。 |
表 5-1. partedの コマンド
partedを開始した後に、次のコマンドをタイプしてパーティションテーブルを 表示します。
以下の様なテーブル(一覧)が表示されます:
Disk geometry for /dev/hda: 0.000-9765.492 megabytes Disk label type: msdos Minor Start End Type Filesystem Flags 1 0.031 101.975 primary ext3 boot 2 101.975 611.850 primary linux-swap 3 611.851 760.891 primary ext3 4 760.891 9758.232 extended lba 5 760.922 9758.232 logical ext3 |
1行目はディスクのサイズを表示します。2行目はディスクのラベルタイプを示し、 残りの行でパーティションテーブルの出力を表示します。パーティションテーブルの 中では、マイナー番号がパーティション番号です。例えば、 マイナー番号1を持つパーティションは/dev/hda1に相当します。 開始と終了の値はメガバイトです。 種類はプライマリ、拡張、論理のどれか1つになります。 ファイルシステムはファイルシステムタイプであり、これは ext2, ext3, FAT, hfs, jfs, linux-swap, ntfs,reiserfs, hp-ufs, sun-ufs, xfsの 内のどれか1つになります。フラグの列では、パーティションに 設定してあるフラグが表示されます。使用できるフラグはboot, root、swap, hidden, raid, lvm, lbaとなります。
ヒント | |
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partedを再起動せずに別のデバイスを選択するには、 selectコマンドの後ろに/dev/hdbなどの デバイス名を付けて実行します。そうするとそのパーティションテーブルの表示や設定が 出来るようになります。 |