コマンドラインツールを好む場合や、又はX Window Systemがインストールされていない場合、 この章の内容を使用してユーザーとグループの設定をして下さい。
システムにユーザーを追加するには、以下のようにします:
useraddコマンドを発行してロックされた ユーザーアカウントを作成します:
useradd <username> |
passwdコマンドでパスワードを入れ、パスワードの 経年変化ガイドラインを設定して、アカウントをアンロックします:
passwd <username> |
useradd用のコマンドラインオプションは 表25-1に示してあります。
オプション | 説明 |
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-c コメント | ユーザー用のコメント |
-d ホームディレクトリ | デフォルトの/home/ユーザー名の 代わりに使うホームディレクトリ |
-e 日付 | アカウントが無効になる日付をYYYY-MM-DD形式で設定 |
-f 日数 | パスワードが失効になってからアカウントが無効になるまでの日数。 (0が指定されると、パスワードが失効になるとすぐに アカウントが無効になります。-1が指定されると、 パスワード失効の後でもアカウントは無効になりません)。 |
-gグループ名 | ユーザーのデフォルトグループ用のグループ名、又は グループ番号。(グループは指定できる前に存在する必要があります)。 |
-G グループリスト | ユーザーが メンバーである追加の(デフォルト以外の)グループ名、又はグループ番号が、コンマで 区切られている一覧。(グループは指定できる前に存在する必要があります)。 |
-m | ホームディレクトリがない場合は、それを作成する。 |
-M | ホームディレクトリを作成しない。 |
-n | ユーザー用にユーザーのプライベートグループを作成しない。 |
-r | 500以下のUIDで、ホームディレクトリのないシステムアカウントを 作成する。 |
-p パスワード | cryptコマンドで暗号化されたパスワード。 |
-s | /bin/bashがデフォルトのユーザーログインシェル。 |
-u uid | ユーザー用のユーザーID、ユニークで499以上であることが必要。 |
表 25-1. useraddのコマンドラインオプション
システムにグループを追加するには、groupaddコマンドを 使用します:
groupadd <group-name> |
groupadd用のコマンドラインオプションは表25-2に示してあります
セキュリティの目的でユーザーが定期的にパスワードを変更するように要求する ことは良い対策です。これはユーザーマネージャの パスワード情報タブ上でユーザーの追加、又は編集する ことで達成されます。
シェルプロンプトからユーザーのパスワード失効日を設定するには、chage コマンドを使用し、続けて表25-3にあるオプションの1つと そのユーザーのユーザー名を入力します。
重要 | |
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chageコマンドを使用するには、シャドウパスワードが有効になっている 必要があります。 |
オプション | 説明 |
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-m 日数 | ユーザーがパスワードを変更する必要が出る最低期間を日数で指定。 値が0の場合はパスワードは失効になりません。 |
-M 日数 | パスワードが有効である最大期間を日数で指定。このオプションで指定した 日数と-dオプションで指定したオプションの合計が現在の日より 小さい場合、ユーザーはアカウントを使用する前に自己のパスワードを変更する 必要があります。 |
-d 日数 | パスワードが変更される時期を1970年1月1日からの日数で指定 |
-I 日数 | パスワード失効からアカウントロックまでの無活動の期間を日数で指定。 値が0の場合は、パスワード失効の後でもアカウントはロックされません。 |
-E 日付 | YYYY-MM-DD形式で、アカウントがロックされる日付を指定。日付の代わりに 1970年1月1日からの日数でも使用可能。 |
-W 日数 | パスワードの失効日前にユーザーに警告する日数を指定。 |
表 25-3. change コマンドラインオプション
ヒント | |
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chageコマンドのすぐ後に、ユーザー名(オプションなし)があれば、 現在のパスワード経年変化の値を表示し、変更を可能にします。 |
システム管理者はユーザーが最初のログインでパスワードを設定するようにしたい場合は、 ユーザーのパスワードをすぐに失効させて、ユーザーに最初のログイン直後にパスワードを 変更させるように設定できます。
最初のログイン後に、ユーザーにコンソールでパスワードを設定させる場合は、 以下のステップに従って下さい。SSHプロトコルでユーザーがログインをしている 場合は、このプロセスは実行できないことに注意して下さい。
ユーザーパスワードをロックする — ユーザーが存在 しない場合、useraddコマンドを使用して、ユーザー アカウントを作成します。しかし、パスワードは与えないでロックされた ままにしておきます。
パスワードがすでに有効になっている場合は、次のコマンドでそれを ロックします:
usermod -L username |
すぐにパスワード失効を強制する — 次のコマンドを入力します:
chage -d 0 username |
このコマンドは最後にパスワードが変更された期日の値をエポック(1970年1月1日)に セットします。パスワードの経年変化ポリシーに関係なく、この値が即時にパスワードの 失効を強制します。
アカウントをアンロック —2つのアプローチが このステップにあります。管理者は、初期パスワードを割り当てるか、又は 無効なパスワードを割り当てます。
警告 | |
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passwdコマンドは、設定したばかりのパスワード失効を無効に しますので、passwdコマンドを使用したパスワードの 設定はしないで下さい。 |
初期パスワードを割り当てるには、以下のステップに従います:
pythonコマンドでコマンドラインpython インタプリタを開始します。以下が表示されます:
Python 2.2.2 (#1, Dec 10 2002, 09:57:09) [GCC 3.2.1 20021207 (Red Hat Linux 8.0 3.2.1-2)] on linux2 Type "help", "copyright", "credits" or "license" for moreinformation. >>> |
プロンプトで、以下を入力します(passwordには、 暗号化するパスワードで入れ換え、そしてsaltには abや12の 様にちょうど2つの大文字、又は小文字の英文字、数字、ドット(.)記号、スラッシュ(/) 記号等の組合せで入れ換えます):
import crypt; print crypt.crypt("password","salt") |
その出力は、12CsGd8FRcMSMのような 暗号化されたパスワードになります。
前後に空白のない状態で、カットアンドペーストで暗号化したパスワード出力をそのまま 次ぎのコマンドに張り付けます:
usermod -p "暗号化したパスワード" ユーザー名 |
初期パスワードを割り当てる代わりに、以下のコマンドで 無効なパスワードを割り当てることもできます:
usermod -p "" ユーザー名 |
用心 | |
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無効なパスワードを使用するのは、ユーザーにとっても管理者にとっても 便利なことですが、第三者が最初にログインしてシステムにアクセスすると 言うリスクが少々あります。このような脅威を最小限に保つには、管理者は アカウントがアンロックされる時点でユーザーがログインの準備が出来て いるかを確認することが推奨されます。 |
どちらの場合も、初期ログインでユーザーは新しいパスワードを 要求されます。