この付録は、特定のハードウェアデバイスのドライバにドライバ[1]に必要となる場合があるパラメータの一部を示すために記載されています。ただし、ほとんどの場合、カーネルはこれらのパラメータがなくてもデバイスを使用できるため、追加パラメータは不要です。Red Hat Linuxが特定のデバイスを正常に使用できない場合や、そのデバイスに関するシステムのデフォルトパラメータを上書きする必要がある場合には、この付録に記載された設定値のみを使用してください。
Red Hat Linuxをインストールする時点では、カーネルがサポートするファイルシステムやその他ドライバにはいくらかの制限があります。ただし、インストールが終われば、Linuxで使用できるファイルシステムがすべてサポートされます。インストール時には、モジュール化されたカーネルがIDE(またはEIDE)デバイス(ATAPI CD-ROMドライブ)、SCSIアダプタ、ネットワークカードをサポートします。
注意 | |
---|---|
Red Hat Linuxは多彩なタイプのハードウェアへのインストールをサポートするため、多くのドライバ(SCSIアダプタ、ネットワークカード、多くのCD-ROMのドライバを含む)はインストール時に使用されるLinuxカーネルに組み込まれていません。その代わりとして、これらのドライバは、モジュールとして提供され、インストールプロセスの過程で必要に応じてロードされます。必要であれば、これらのモジュールをドライバディスクからロードする際にモジュールに対するオプションを指定することができます。 |
ドライバのロード時にパラメータを指定するには、boot:プロンプトでlinux expertと入力します。インストールプログラムの指示に従い、ドライバディスクを挿入します。ドライバディスクの読み取りが終了すると、設定するドライバのタイプを選択するようにメッセージが表示されます。それと同じ画面で、モジュールパラメータを指定することを選択します。次に、開かれた画面で、設定するデバイスのタイプに応じて、正しいパラメータを入力します。
インストールが完了したあと、ユーザー固有のハードウェア設定をサポートするカーネルを再構築したい場合もあります。ほとんどの場合、カスタムカーネルは必要ありません。カーネルのカスタマイズについては、オフィシャル Red Hat Linux カスタマイズガイドを参照してください。
モジュールのロード時にパラメータを指定する場合は、通常、2通りのうちどちらかの方法で指定することができます。
1行に完全なパラメータセットを指定します。たとえば、cdu31=0x340,0パラメータを使用すると、Sony CDU 31または33を割り込み(IRQ)なしでポート340に設定できます。
個々のパラメータを指定します。最初のパラメータセットのうち1つまたは複数が必要ない場合には、この方法で指定します。たとえば、 cdu31_port=0x340 cdu31a_irq=0を上記の例と同じCD-ROMのパラメータとして使用することができます。この付録のCD-ROM、SCSI、イーサネットの各表に記載されているOKは、最初のパラメータ指定方法が停止し、2番目のパラメータ指定方法が開始する場所を示しています。
注意 | |
---|---|
特定パラメータを持つモジュールをロードしているときは、両方ではなくどちらか一方の方法だけを使用します。 |
重要 | |
---|---|
パラメータにカンマが含まれる場合は、カンマの後にスペースを入れないでください。 |
[1] | ドライバは、システムが特定のハードウェアデバイスを使用する際に役立つ一種のソフトウェアです。ドライバがないと、カーネルがデバイスの正しい使用方法を認識できないことがあります。 |