Red Hat Linuxのハートは、カーネルでしょうが、多くのユーザーにとっては、オペレーティングシステムの 顔は、やはりX Window Systemによって提供されるXと 呼ばれるグラフィカル環境です。
UNIX™の世界では各種のウィンドウ環境が、数十年存在して来ました。 現在の多くの主流オペレーティングシステムより歴史があります。これらの年月を通して、 UNIXライクなオペレーティングシステムでは、X がグラフィカル環境の優越性を保持しています。
Red Hat Linuxのグラフィカル環境は Xのオープンソース実装であるXFree86™によって 供給されています。XFree86は、世界中で何百人もの開発者がいる急速発展中のオープンソースソフト ウェアプロジェクトです。各種ハードウェアデバイスとアーキテクチャを幅広くサポートできる、異なる オペレーティングシステムとプラットホームで実行できるといった特徴があります。
X Window Systemは、クライアント/サーバー アーキテクチャーを使用します。 X サーバーは、ネットワーク又はローカルループ バックインターフェイスを経由したX クライアントからの 接続を監視します。サーバーは、ビデオカード、モニター、キーボード、マウスなど ハードウェアとの連携があります。X クライアントアプリケーションは、ユーザー スペース内にあり、ユーザーとそのユーザーの要求をXサーバーに渡すための グラフィカルユーザーインターフェイス(GUI) を構成します。
Red Hat Linux 9 ではXFree86のバージョン4.xをX Window Systemのベースとして 使用し、これは3Dハードウェアアクセラレータサポート、 anti-aliasedフォント用の XRender拡張、モジュラードライバーベースのデザイン、そして最新のビデオハード ウェアと入力デバイス用サポートなどの最先端のXFree86技術の増強を含んでいます。
重要 | |
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Red Hat Linux は、XFree86バージョン 3のサーバーパッケージのサポートはしておりません。 Red Hat Linuxの最新のバージョンにアップグレードする前に、ビデオカードがXFree86 の バージョン4と互換性があるかどうかを、Red Hatハードウェア互換一覧のサイトで 確認してください。http://hardware.redhat.com. |
XFree86関連のファイルは、主に次の2つの場所にあります:
これは、 X サーバーと幾つかのクライアントアプリケーション、 さらに X ヘッダファイル、ライブラリ、モジュール、ドキュメントなどを 収納しています。
これには、X クライアントとサーバーのアプリケーション用の設定ファイルが 含まれています。この中には、X サーバー自身の設定ファイル、古いxfs フォントサーバー、X ディスプレーマネージャ、その他多くのベースコンポーネントが あります。
新しいFontconfigベースのフォントアーキテクチャーは/etc/fonts/fonts.conf (/etc/X11/XftConfigファイルの改訂版となる)であることに注意して下さい。 フォントの設定と追加に関しては 項7.4を御覧下さい。
XFree86サーバーは、幅広い種類のハードウェア上で高度なタスクを実行しますので、 詳細な設定を必要とします。Red Hat Linuxインストールプログラムは、XFree86パッケージが インストールの選択項目から外れていることがない限り、XFree86を自動的にインストールして 設定をします。しかし、モニターやビデオカードが変更される場合、XFree86 は再設定される 必要があります。これを実行する一番簡単な方法はX 設定ツール
Xのセッションがアクティブな時に、X 設定ツールを スタートするには、パネル上のメインメニューボタン=> システム設定 =>ディスプレーと進んで 行きます。X セッションの間にX 設定ツールを 使用した後は、一度ログオフをして、再度ログオンするとその変更が有効になり ます。X 設定ツールの使用に関する詳細は Red Hat Linux 入門ガイド内のオーディオ、ビデオ、その他の 遊びの機能の章で確認して下さい。
場合によっては、 XFree86サーバーの再設定は、その設定ファイル/etc/X11/XF86Config の手動編集が必要になるかも知れません。このファイルの構造に関しては項7.3を 御覧下さい。