同じコマンドを何回も繰り返すことは考えるだけで、操作が 魅力のないものになります。そして、1つのタイプエラーがコマンド 全体を無駄にしてしまうこともあります。
その解決法の1つは、コマンドライン履歴を使用することです。
項13.9.1で作った sneakers.txtを使って、試してみましょう。まず、シェル プロンプトから次のように入力します。
cat sneakrs.txt |
もちろん、sneakers.txtというファイルは
ありませんから何も表示されません。これはまったく問題がありません。
次に、「↑」矢印キーを使用してコマンドを呼び戻し、「←」矢印キーを
使って入力し忘れた「e」の挿入位置まで移動します。「e」を挿入して
今度はsneakers.txtの内容が正しく表示 されます。
デフォルトでは、bashのコマンド ライン履歴ファイルには最大500個のコマンドを保存できます。
ヒント | |
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env コマンドをシェル プロンプトでタイプすると、コマンドライン履歴のサイズをコントロール する環境変数を見付けることができます。そのラインは HISTFILESIZE=500という表示で、bash が保存できるコマンドの数量を示します。 |
コマンドライン履歴は実際にはログインディレクトリ内の .bash_historyというファイルの中に保存されて います。これはvi、cat、 less、more、などその他 いろいろな方法で表示することができます。
このファイルが長いことに注意してください。more コマンドでこれを読むには、ホームディレクトリで次の ようにタイプします。
more .bash_history |
画面を進めるときは
ヒント | ||
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矢印キーを使用したり、履歴ファイルを 見て回ることをしないで履歴の中のコマンドを検索するには、強力な 検索ユーティリティであるgrepを使用します(参照 項13.11.3)。ここで迅速に以前使用された コマンドを探す方法を示します。例として、cat sneak -something(不明部分)とだけ判っている物を検索していると想定します。 このコマンドは以前使用したことがあり、履歴ファイルの中にあると思う 場合は、シェルプロンプトで、次の入力をします。
|
もう1つの時間節約のツールは、コマンド補完です。ファイル、
コマンド、又はパス名の一部を入力して
例えば、updatedbコマンドを忘れたと
します。しかしそのコマンドの一部を覚えている場合、su
で rootに入ってから、シェルプロンプトでup
と入力します。そこで