30.6. ブートローダの確認

GRUBまたはLILOのどちらかのブートローダーがインストールされて いると、kernel RPMパッケージは新規に インストールされたカーネルをブートするようにGRUBまたはLILO ブートローダーを構成します。しかし、新規のカーネルを デフォルトとしてブートするようにブートローダーを構成するわけ ではありません。

常に、ブートローダーが正しく構成されていることを確認したほうが よいでしょう。これはたいへん重要なステップです。ブートローダー の構成が正しくない場合、システムをRed Hat Linuxで正常に起動できません。 その場合、先に作成しているブートディスクでシステムを起動して、 再度ブートローダーを設定し直します。

30.6.1. GRUB

ブートローダーとしてGRUBを選択した場合、 /boot/grub/grub.confファイルが、インストールした kernelパッケージと同じバージョンの titleセクションを含んでいる ことを確認してください(kernel-smpkernel-bigmemパッケージをインストール した場合にも、このセクションが含まれています)。

# Note that you do not have to rerun grub after making changes to this file
# NOTICE:  You have a /boot partition.  This means that
#          all kernel and initrd paths are relative to /boot/, eg.
#          root (hd0,0)
#          kernel /vmlinuz-version ro root=/dev/hda2
#          initrd /initrd-version.img
#boot=/dev/hda
default=3
timeout=10
splashimage=(hd0,0)/grub/splash.xpm.gz
title Red Hat Linux (2.4.20-2.47.1)
        root (hd0,0)
        kernel /vmlinuz-2.4.20-2.47.1 ro root=LABEL=/
        initrd /initrd-2.4.20-2.47.1.img
title Red Hat Linux (2.4.20-2.30)
        root (hd0,0)
        kernel /vmlinuz-2.4.20-2.30 ro root=LABEL=/
        initrd /initrd-2.4.20-2.30.img

別の/bootパーティションを作成すると、 カーネルやinitrdイメージへのパスは、/boot パーティションに関連してきます。

デフォルトは新しいカーネルに設定 されていないので注意してください。 GRUBがデフォルトで新しいカーネルを ブートするよう設定するには、 default変数の値 を新規カーネルを含むタイトルセクション のタイトルセクション番号へ変更します。 0からカウントが始まります。例えば、 新規カーネルが2番目のタイトルセクション にあれば、default1に設定します。

新規カーネルのテストを開始するには、コンピュータを再起動して、 ハードウェアが正しく検出されることを確認するためにメッセージ をよく見ます。

30.6.2. LILO

ブートローダーとしてLILOを選択した場合、 /etc/lilo.confファイルが、インストール したkernelパッケージと同じバージョンの imageを含んでいることを 確認してください(kernel-smpパッケージ またはkernel-bigmemパッケージが インストールされた場合、セクションは同様にそのパッケージ用 に存在します)。

prompt
timeout=50
default=2.4.20-2.30
boot=/dev/hda
map=/boot/map
install=/boot/boot.b
message=/boot/message
linear

image=/boot/vmlinuz-2.4.20-2.47.1
        label=2.4.20-2.47.1
        initrd=/boot/initrd-2.4.20-2.47.1.img
        read-only
        append="root=LABEL=/"

image=/boot/vmlinuz-2.4.20-2.30
        label=2.4.20-2.30
        initrd=/boot/initrd-2.4.20-2.30.img
        read-only
        append="root=LABEL=/"

デフォルトは新規カーネルに設定されて いないので注意してください。デフォルトで新規カーネルが ブートするようにLILOを構成するには、default 変数を新規カーネルのimage セクション内のlabelの値に 設定します。rootとして/sbin/liloコマンドを 実行し、変更を有効にします。実行後は次のような出力が表示 されます。

Added 2.4.20-2.47.1 *
Added linux

ここで、2.4.20-2.47.1のあと にある*は、セクションがLILOの ブートするデフォルトカーネルだということを表します。

新規カーネルのテストを開始するには、コンピュータを再起動して、 ハードウェアが正しく検出されることを確認するためメッセージを よく見ます。