Init実行レベル

  様々な実行レベルで各種サービスを運用することの背景にある考え方は、基本的に、各種システムを異なる方法で使用できるという事実に基づいて展開しています。システムが特定の状態、すなわち、複数のユーザーに対応することやネットワーキングが使用できる状態にあるなどのモードになるまで使用できないサービスがあります。実行レベル2でネットワーキングの問題をテストしたり、Xセッションを実行せずにシステムを実行レベル3のままにするなど、システムを低いモードで操作したい場合があります。このような場合、高いシステムモードに依存するサービスを実行することが無意味なのは、サービスがどのような方法でも機能しないからです。特定の実行レベルに達したときに起動するように各サービスをあらかじめ割り当てておくことで、整然とした起動プロセスを保証し、どのサービスを手動で起動または停止するかを意識せずにマシンの動作モードを素早く変更できます。

  一般に、Red Hat Linuxは実行レベル3、すなわち、マルチユーザーモードで動作します。次の実行レベルは、Red Hat Linuxで定義されています。

  システムが起動、停止するためのデフォルトの実行レベルは、/etc/inittabに設定されます。/etc/inittabの詳細については、the section called SysV Initを参照してください。

  正しくない/etc/inittabのためにマシンが起動しないとか、破壊された/etc/passwdがあるためにログインできない(あるいは単にパスワードを忘れた)状態にマシンがなった場合、 LILO boot:プロンプトでlinux singleと入力してシングルユーザーモードで起動します。まさに裸のシステムが起動し、問題を修正できるコマンドシェルができます。