Red Hat Linux 7.1: The オフィシャル Red Hat Linux リファレンスガイド | ||
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CCVS を実行するためには、モデムと店舗口座が必要です。 また、 CCVSを正しく動作させるためには、いくつかのガイドラインにしたがう必要があります。
CCVS専用のモデムが少なくとも1台必要です。 クレジットカードプロトコルはモデム接続時にデータ圧縮やエラー修正をサポートしないので、データ圧縮やエラー接続を使用することはできません。 Red Hatでは、以下のモデムについて、そのような機能をオフにする方法を提供します。
Hayes Optima
US Robotics(3com)Courier
US Robotics(3com)Sportster
Chase Research PCI-RAS
注意 | |
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上記の一覧に記載されたモデムを使用してください。 サポートされないモデム(上記4種類以外のもの)を使用する場合、そのモデムと CCVS を併用するのはとても難しくなります。 http://hardware.redhat.com にあるRed Hat Linuxのハードウェア互換性リストをチェックして、モデムがRed Hat Linuxで動作することを確認する必要もあります。 |
使用するモデムがこの一覧上に記載されていない場合は、モデムのマニュアルを通読して、 すべての 圧縮機能とエラー修正機能を無効化するための文字列と、通常使用時のためにモデムをリセットするための文字列を調べてください。 CCVSを設定する際には、これら2つの文字列を指定する必要があります。
CCVS を使用するために店舗口座を開設するか既存の店舗口座を修正する場合、店舗口座の発行元は、その発行元が使用するプロトコルが CCVSに対して機能するという証明を必要とするかもしれません。 特定のプロトコルに関する認定状はhttp://www.redhat.com/products/software/ecommerce/ccvs/support/certifications.htmlから入手できます。 使用する予定のプロトコルと対応する認定状のページをすべて印刷し、その認定状を店舗口座の発行元に示してください。
店舗口座の発行元は、 CCVS によってサポートされるプロトコルのいずれかを使用していなければなりません。
First Data CorporationのETC PLUSプロトコル(FDR7、ETC+、ETC7、「Omaha」としても知られます)
First Data CorporationのSouth Platformプロトコル(「Nabanco」として知られます)
Global Payment SystemsのMAPPプロトコル(「St. Louis」として知られます)
Global Payment SystemsのNDCプロトコル(「Atlanta」として知られます)
Visa InternationalのVITALプロトコル(VisaNet、Visa 2nd generation、K formatとしても知られます)
PaymentechのUTFプロトコル(GENSARとしても知られます)
NOVA Information Systemsプロトコル
店舗口座の発行元が上記のいずれかのプロトコルを使用している場合は、 CCVS を使用することができます。
どのプロトコルを使用するのかが判明した場合、CCVSの設定を開始する前に、そのプロトコルに適用できる情報について、http://www.redhat.com/products/software/ecommerce/ccvs/support/docs/protocol-specific.htmlを見直してください。『 CCVS Protocol Guide 』には、各種のプロトコルがサポートする機能が説明されています。
以下の要件は、 CCVSをスムーズかつ効果的に動作させるためのものです。 CCVS を実行する前に、それらのガイドラインに準拠していることを確認してください。
CCVS の実行中には、モデムにアクセスする必要のあるソフトウェアアプリケーションを実行しないでください。 このようなアプリケーションは、モデムを利用できないようにしたり、クレジットカード番号を処理できないようにするなど、 CCVSの正常な動作を妨害する恐れがあります。
CCVS に関して必要な権限のほとんどは、インストールプロセス中に、「ccvs」という名前の特殊なグループを作成することを通じて設定されます。 ただし、システム権限と CCVS に関して考慮しなければならない問題があります。 これらの問題点について、本セクションで説明します。
特定の CCVS 設定に関するすべての操作を単一のユーザーアカウントによって実行しなければなりません。 すべてのファイルの所有権と権限を正しく設定し保護するための1つのアカウントが必要です。 設定プログラムを実行する前に、(本書の読者またはシステム管理者などは)このユーザーアカウントをccvsグループに追加しなければなりません。
そのユーザーをccvsグループに追加した後で、そのユーザーとして CCVS 設定プログラム( ccvs_configure )を実行します。 この設定プログラムを実行した後で、その設定について同じユーザーとして CCVSコマンドを実行しなければなりません。
CCVSをモデムと併用する場合は、ccvsグループに属するユーザーをuucpグループにも追加しなければなりません。 モデムを動作させるためには、uucpグループに属するだけでは十分ではない可能性があります。 この場合は、 CCVS が使用する必要のあるモデム(群)について、ccvsグループのメンバーがシリアルポートへのアクセス権限を持っていることも確認してください。
PHPと CCVS を併用している場合は、 CCVSコマンドを実行できるようにWebサーバーを設定します。 そうするためには、Webサーバーの利用者をccvsグループのメンバーとしなければなりません。 通常、Webサーバーの利用者をuucpグループのメンバーとする必要もあります。
PHPを使用しない場合に、 CCVS を実行できるようにWebサーバーを設定したい場合は、Webサーバーの利用者をccvsグループのメンバーとする以外にも選択肢があります(たとえば、 suexec や setuid )。 PHPを使用しない限りは、好きなようにセットアップすることができます。
組み込まれたGUIを実行するか、あるいは組み込まれたTcl/Tk APIを使用して独自のグラフィカルフロントエンドを開発するためには、 CCVSはTclのバージョン7.6以降を必要とします。 Red Hat Linux 7.1にはTcl 8.3が含まれています。
CCVSが、組み込まれたPerl APIを使用するためには、Perlバージョン5.0以降が必要です。 Red Hat Linux 7.1にはPerl 5.6が含まれています。