Linmodem は、winmodem(「免責」の項参照)の Linux 用の実装です。 これらのモデムは、伝統的にモデム上のハードウェアによって処理されてきた 機能を、程度の差はあれ、ソフトウェアに頼って処理しているという意味で、 モデム「未満」であると言えます。 この根本的な理由は、もちろんソフトウェアがハードウェアより安価であり、 (通常は)ネジ回しを使わなくてもアップグレード/拡張/改良が可能である、 ということです。しかし、とにかくモデムが機能するには、その人が好む オペレーティングシステムで実行可能なソフトウェアを必要とします。
これを書いている時点では、Linux で動作する winmodem はごくわずかです:
http://www.olitec.com/pci56kv2.html にドライバがあります。
これはごく最近 (2000年9月) Denis Havlik (denis(at)mandrakesoft.com
によって「発見」されました。
このページはフランス語ですが、このページにあるインストールコマンドは
ボールド(太字)体の赤い文字で書かれています。
要約すると、パッケージをダウンロードし、それを tar -zxvf
で展開し、
インストールスクリプト ins_all
を実行します。
このドライバに関して既に分かっていることは以下の通りです。
.inf
ファイルを
linmodems メーリングリスト
http://linmodems.org/cgi-bin/ezmlm-cgi?1:msp:1773:nlifphijcfgckncagkpa にポストしています。
また、あなたのダイアラでダイアルトーンの検出を無効にすることを試す
ことができます。
Mikhail Moreyra は、CL-MD5620DT チップセット用の GPL のドライバを書きま した。これは最高 33.6kbps まで可能です。しかし、これはアルファ版のソフト ウェアであり、注意深く扱う必要があります。 ドライバは http://linmodems.org/CLModem-0.3.0.tar.gz から入手 できます。 つい最近、Gabriel Gambetta (ggambett(at)internet.com.uy)は、このドライバ にパッチをあてて標準 AT コマンドが使えるようにしたバージョンを出しました。 このバージョンは、 Rob Clarkのサイト (ここ)から入手できます。
また、 Rob Clark のサイト では Ambient が、彼らの MD563X HaM モデムの Linux 用ドライバを将来のどこかの時点でリリースするだろうと報告しています。
Lucent LT (PCI と ISA) モデム用にリリースされた、メーカサポート無しで バイナリーのみの 2.2.12 Linux カーネル用にコンパイルされた、カーネル・モ ジュールが存在します。 以下で説明するように、このモジュールはカーネル 2.2.14 および、若干の追加の 努力をすることでカーネル 2.2.17 まででも、ちょっとした不平をいいながら動作 します。しかし、モジュールは(まだ実験的な)2.40-test6 カーネルには挿入し ません。ドライバは、 http://linmodems.org/linux568.zip から入手できます。
Lucent モデムで使用するオープンソースのツールが http://www.close.u-net.com/ltmodem.html にあります。 Pavel Machek は次のように書いています。 「これはそれほど便利ではありません。しかしこれはハードウェアドライバ であり、v.34 プロトコルスタックが無く、ISP に接続できません。しかし Lucent winmodem を応答装置にするには充分です」
PCI, AMR, Zoltrix Phantom 用のバイナリドライバが下記にあります。 http://www.kcdata.com/~gromitkc/winmodem.html#drivers
ES56T-PI (PCI) と ES56V-I (ISA)用のバイナリドライバは以下のところから 入手できます。
request for comments が、3Com から公式に Linmodems.org メーリングリスト にポストされました。 3Com 製の miniPCI combination NIC/winmodem 用のバイナリのみのドライバが 供給可能とのことです。 私が知る限り、ドライバはまだリリースされていませんが Werner Heuser の miniPCI page には多くの情報とリンクがあります。
【訳注:GeeWhiz 9.8.7 というのは架空の商品名です。gee whiz は、ウワー、 ヒエー、おやまあ、おいおい、といった感嘆・驚きを意味することばです】
Linux を実行しているなら、インストール済みのハードウェアに関する情報は 次のようなコマンドを使って得られます:
cat /proc/pci
pnpdump
cardctl ident
dmesg
Windows のデバイスマネージャは、同様の情報を提供します。しかし、メーカは 単にそのブランド名をビルトイン・モデムに付けることが多いという点に注意する 必要があります。従って、この情報はあなたが期待するほどには役に立たないかも しれません(例えば、"Compaq Internal 56k" モデムって、どんなチップセットが 入っているのでしょう?)。
モデムの正確な名前がわかれば、 Rob Clark のサイト の database にある Linux Modem Compatibility で検索することができます。 (この Web ページで表示される)一覧表の左側のカラー/文字コードは、 そのモデムが Linux で動作するかどうかを示します。 コード "LM" は Linmodem を意味し、モデムのメモとして必要なドライバが 書いてあるはずです。"WM" は winmodem であることを意味し、サポートが 存在することは知られていません。 よく似た名前のモデムには同じチップセットが入っているだろうとか、全く 同じようにふるまうだろう、と仮定しないように注意してください! あなたの WhizBang LX56 と友人の WhizBang GT56 は、完全に異なる内部構造 を持つことがあるのです。
モデムの正確な名前を知らない場合、モデムの識別番号をベースにして検索する ことができます: あらゆるモデムには登録番号が印刷されているはずです。それは、ボード製作者 の名称かもしれないし、あるいは FCC 登録番号かもしれません。 そのようなモデム・ボード上の ID 番号の例の写真が Rob Clark のサイト の http://www.kcdata.com/~gromitkc/fcc1.jpg にあります。 これで、チップセット/ドライバ情報を得るために、モデムと FCC ID の 一覧表 をウェブ・ブラウザで検索することができます。 あるいは http://www.fcc.gov/oet/fccid/ で直接、 米国連邦通信委員会 (FCC) のデータベースを検索することもできます。 慎重に説明を読んでください。そして O(文字)を0(数字)と混同したり、他の ありうる混乱をしないように注意してください。
ラップトップを持っているが中を開けたくないとか、特定のマシンを買うことを 検討しているが、ベンダーはあなたに情報やサンプル・ボックスを提供すること に対して十分な思いやりがないなら FCC ID 番号を知ることはできないかもしれ ません。このような場合は、いくつかの選択肢があります:
宣伝されている WhizBang PC/ラップトップを買ってしまう前に、フロッピー・ディ スクから実行できるクイックテストがあります。この意味はインストールされて いるモデムが Linux でサポートされているかどうかチェックするために Linux 自身を使うことです。 【訳注:WhizBang というのは架空の商品名です。whizbang は、ヒュ〜という音が する花火、ヒュ〜・ズドンという音、また「素晴らしい」という意味もあります】
ほとんどの Linux レスキュー(緊急用)フロッピーは、RAM ディスク上でブートし 明確に指示されない限り、または指示されるまではハードディスクを「触る」 ことはありません。利用可能な Linuxモデム・ドライバを、事前に別のフロッピ ー上に集めておきます。Linux は互換性があるハードウェアが存在しなければ、 ハードウェアに依存するモジュールをカーネルにインストールしません。 したがって、
insmod /mnt/modem-driver1.oまたは最悪の場合、強制的に
insmod -f /mnt/modem-driver1.oとしたあとで、
lsmod
が挿入に成功した旨を表示する場合は
Linux をフルインストールしたときに、モデムが動作する可能性が大きいです。
この挿入テストは全ての利用可能な modem-driverN.o を繰り返すことができます。
そして、うまくいけば一つが成功するでしょう。このテストのために最初に
ドライバが入った DOS 型式でフォーマットされているフロッピーディスクに、
アクセスできるようにします:
mount /dev/fd0 -t msdos /mntそしてドライバの一覧を表示します:
ls /mntこのテストは modem.o のカーネル・ソース・バージョンとテストで使われている カーネルが一致しないために、失敗するかもしれないことを警告しておきます。 レスキューディスクのカーネルは、できるだけぴったりと一致するバージョンで なければなりません。 Lucent ltmodem.o と Archtek esscom.o モジュールはカーネルソース 2.2.12 の 下でコンパイルされているので、それらをテストするにはレスキューフロッピーの カーネルを取り替えるのが最もよいです。 DOS の下で rawrite.exe によって Debian resc1440.bin から作られるレスキュー ディスクは、そのカーネルを置き換えて、正しく起動させる命令を持ち込みます。 適切にコンパイルされたカーネル http://walbran.org/sean/linux/stodolsk/kern2212.zip と、Debian レスキューイメージのコピー http://walbran.org/sean/linux/stodolsk/resc1440.bin が利用できます。 Linmodem ドライバモジュールは、上にリストされています。
しかし、もう一つ警告があります: 私(Sean)は、手持ちの Red Hat 6.2 ディストリビューションで、これを試し esscom.o モジュールを insmod したところ、そのようなハードウェアは持って いないにもかかわらず、不平をいわないことがわかりました。 したがって、あなたはたぶん他のディストリビューションのそれよりも、 上記の MarvS による Debian レスキューディスク・イメージを使いたいと 思うでしょう。