SCO UnixWare 2.1.1 インストール&リリースノート (C) Copyright 1996 The Santa Cruz Operation, Inc. All rights reserved. この出版物のいかなる部分も、著作権の所有者である Santa Cruz Operation, Inc., 400 Encinal Street, Santa Cruz, California, 95060, USA の文書に よる事前の許可無しに、電子的、機械的、磁気的、光学的、化学的、手書き、 その他いかなる形式あるいは手段によっても、複製、転送、読み出し可能なシ ステムへの保存、あるいは人間の言語またはコンピュータ言語への翻訳等を行 うことはできません。 著作権の侵害は、合衆国の法律および外国の法律のもとで重大な事態を引き起 こします。この出版物の中に記述されている情報は、事前通告無しに変更され る可能性があります。また、この情報は、Santa Cruz Operation, Inc. の責 務を表現するものではありません。 SCO、SCO のロゴ、Santa Cruz Operation, Inc.、および UnixWare は、アメ リカ合衆国およびその他の国における、Santa Cruz Operation, Inc. の商標 または登録商標です。UNIX は、アメリカ合衆国およびその他の国における登 録商標であり、X/open Company Limited によってのみライセンスされます。 その他のすべての商標名や製品名は、それらの所有者の商標であるか、商標で ある可能性があり、それらの製品やサービスを識別するために使用されていま す。 SCO UnixWare は、関連ドキュメントとともに、商用のコンピュータ・ソフト ウェアであり、米国政府の使用に関しては下記の規定のように制限されていま す。この製品が米国防省の機関用として購入された場合、次の DFAR 権利制限 表示(DFAR Restricted Rights Legend)が適用されます。 権利制限表示: 米国政府による使用、複製、開示は、DFARS 252.227-7013 の Rights in Technical Data and Computer Software Clause のサブパラグラフ (c)(1)(ii) に規定される制限を受けます。契約者/製造者は、The Santa Cruz Operation, Inc., 400 Encinal Street, Santa Cruz, CA 95060 です。 この製品が政府の文民機関用として購入された場合、この FAR 権利制限表示 (FAR Restricted Rights Legend)が適用されます。 権利制限表示: このコンピュータ・ソフトウェアは、米国政府のコントラク ト・ナンバ____(および、該当すればサブコントラクト・ナンバ___)の もとに権利制限を受けます。FAR 52.227-14 alt III のパラグラフ (g)(3)(i) に記述されている条件あるいは契約に明記されている以外の条件では、米国政 府は使用、複製、開示できません。契約者/製造者は、The Santa Cruz Operation, Inc., 400 Encinal Street, Santa Cruz, CA 95060 です。 この出版物に著作権のあるソフトウェアが付随している場合は、End User License Agreement に厳密に従った使用に限り、エンド・ユーザに対しライセ ンスされており、そのソフトウェアの使用を開始する前に、注意してお読みく ださい。 ドキュメントバージョン 2.1.1 1996 年 9 月 目次 1. はじめに 1.1. 強化点と修正点 1.2. 統一 UNIX 仕様 2. インストールの準備 2.1 UnixWare のバージョン 2.2 アドオン・パッケージ 2.2.1 暗号化ユーティリティ 2.3 選択したファイルのバックアップ 2.4 FTP サーバからのダウンロード 2.5 アップデート CD-ROM 版の内容 3. インストールの説明 3.1 update211 のインストール 3.2 hba211 ドライバのインストール 3.3 nic211 ドライバのインストール 3.3.1 IHV ディスケットの作成 3.3.2 niccfg の使用 4. インストール後 4.1 アップデート・パッケージの削除 4.2 アドオン・パッケージのインストール 4.3 アドオン・パッケージの削除 5. 付録 A 強化点と修正点 5.1 PTF についての重要な情報 5.2 update211 パッケージの強化点 5.2.1 C コンパイラと C++ コンパイラ 5.2.2 性能 5.2.3 カーネル 5.2.4 コマンド 5.2.5 SMTP とメール 5.2.6 ネットワーキング 5.2.7 デスクトップ 5.2.8 Motif (X) 5.2.9 ビデオ・ドライバ 5.2.10 ハードウェア・サポート 5.2.11 マルチ・プロセッサ・システム 5.3 hba211 パッケージでの強化点 5.4 nic211 イメージの強化点 6. 付録 B 互換性 6.1 ソース・コードの互換性 6.2 コマンドとユーティリティ 6.3 ソケット 6.4 ksh-93 と ksh-88 の違い 7. 付録 C 統一 UNIX 仕様 7.1 仕様 7.2 POSIX-2 シェル(ksh-93) 7.3 対応するコンパイル環境 7.4 X/Open Curses 7.5 統一 UNIX 仕様マニュアル・ページ 7.6 インストール時に、統一 UNIX 仕様をイネーブルにする 7.6.1 RSTCHOWN の設定 7.6.2 デフォルト・シェルの設定 7.6.3 ログイン・シェルの設定 7.7 統一 UNIX 仕様をディセーブルにする 7.7.1 RSTCHOWN のリセット 7.7.2 デフォルト・シェルのリセット 7.7.3 ログイン・シェルのリセット 8. 付録 D サポート 8.1 SCO オンライン・サービス情報 8.2 ワールド・ワイド・ウェブ(WWW) 8.3 SCO のオンライン・サポート(SOS)システム 8.4 CompuServe の SCOFORUM 8.5 Anonymous FTP 8.6 Anonymous UUCP 8.7 ftp メール 8.8 情報FAX 1. はじめに このノートでは、SCO UnixWare(R) のアップデート版 2.1.1(update211)のパッ ケージについて説明します。また、UnixWare 2.1.1 ホスト・バス・アダプタ (hba211)ドライバ・パッケージ、および UnixWare 2.1.1 ネットワーク・イン タフェース・カード・サポート(nic211)イメージに関する情報も説明します。 update211 パッケージは、UnixWare 2.1 を強化し修正したもので、オプショ ンとして UnixWare アドオン・パッケージをインストール可能です。またこの パッケージでは、新しいオプション機能として 統一 UNIX 仕様互換性を提 供します。 hba211 ドライバ・パッケージは、新しいドライバと既存のドライバを強化し た修正版を提供します。nic211イメージは、ネットワークドライバを強化した 修正版を提供します。 UnixWare 2.1.1 リリースは、CD-ROM 版で入手するか、FTP サーバから取得で きます。詳細な手順については、後ほど説明します。アップデート・パッケー ジやイメージをインストールする前に、既存のシステムに影響する可能性のあ る情報を得るため、特に UnixWare 2.1 との大きな違いについて詳しく説明し ている「付録 B 互換性」の注意書きを熟読するようお奨めします。 1.1. 強化点と修正点 UnixWare 2.1.1 には、「変更要求」(Modification Request, MR)と「プログ ラム一時修正」(Program Temporary Fixes, PTF)による数多くの強化点と修正 点があります。このリリースに含まれている PTF のリストと、MR と PTF に 関する一般説明については、「付録 A 強化点と修正点」を参照してください。 付録 A には、新しいドライバと更新されたドライバもリストアップしていま す。 1.2. 統一 UNIX 仕様 UnixWare 2.1.1 は、優れた X/Open(R) の 統一 UNIX(R) 仕様の重要な機能 を持っており、統一 UNIX 仕様に準拠した製品としての認定取得のため X/Open に提出されています。弊社は、X/Open が UnixWare 2.1.1 を準拠製品 として認定するものと期待していますが、X/Openが認定をためらう事項が残っ た場合には、これらの事項については PTFまたは、UnixWare 2.1.2 にて対応 する予定です。 UnixWare 2.1.1 では、統一 UNIX 仕様環境はオプションで提供されます。 update211 パッケージをインストールし 統一 UNIX 仕様をイネーブルにす るには、システムは 統一 UNIX 仕様準拠製品としての必要条件を満足して いなければなりません。この環境で開発されたアプリケーションは、広い範囲 の UNIX システムで移植性があります。 UnixWare 2.1.1 の 統一 UNIX 仕様とそれをイネーブルにする方法について の詳細は「付録 C 統一 UNIX 仕様」を参照してください。 2. インストールの準備 2.1 UnixWare のバージョン update211 をインストールする前には、UnixWare 2.1 がシステムにインストー ルされていなければなりませんが、hba211 と nic211 のドライバを使用して UnixWare 2.1 の新たなインストールをサポートできます。 2.2 アドオン・パッケージ このアップデート版には、ベース製品を順次改訂したバージョンと、オプショ ンでインストールできる UnixWare のアドオン・パッケージが含まれています。 update211 パッケージによるアップデート用のアドオン・パッケージは、アッ プデート版の前にそのアドオン・パッケージがインストールされている場合に 限り、更新できます。 注記: Advanced Commands (cmds) のパッケージがシステム上になく、かつ ksh-93 または 統一 UNIX 仕様環境が必要な場合には、update211 を適用す る前にそれをインストールしなければなりません。 次に、update211 によって更新されたアドオン・パッケージのリストを示しま す。 Advanced Commands (cmds) Base System (base) BSD Compatibility (bsdcompat) C++ Compilation System (C++) Compaq Support Utilities (compaq) Desktop Manager (desktop) Enhanced Application Compatibility (acp) Graphics Utilities (dtxt) Internet Utilities (inet) Kernel Debugger (kdb) Language Supplement (ls) Motif Development Package (mdev) Network Support Utilities (nsu) NetWare UNIX Client (nuc) Optimizing C Compilation System (ccs) OS Multiprocessor Support (osmp) Server Utilities (server) Traditional Manual Pages (manpages) UnixWare 2.1 NetWare Services (nwsrvr) UnixWare 2.1 Japanese NetWare Services (nwsrvrJ) VERITAS File System (vxfs) update211 をインストールした後に、これらのパッケージのどれかをインス トールする場合には、そのアドオン・パッケージの最新の強化点と修正点を ピックアップするために update211 を再度インストールしなければなりま せん。 2.2.1 暗号化ユーティリティ 注記: この情報は、合衆国とカナダのユーザのみに適用されます。 update211 と暗号化ユーティリティ(crypt)アドオン・パッケージの間には衝 突があります。UnixWare Update 2.1.1 のシステムで暗号化ユーティリティを 実行したい場合には、(800) SCOUNIX の SCO へ電話し、UnixWare Encryption Utilities Update 2.1.1 を要求してください。 UnixWare Encryption Utilities Update 2.1.1 をインストールするときには、 update211 は既にシステムにインストールしていなければなりません。 UnixWare Encryption Utilities Update 2.1.1 は、update211 をインストー ル後、直ちにインストールする必要があります。 2.3 選択したファイルのバックアップ update211 のインストールの際に、選択したファイルをバックアップするオプ ションが提供されます。このオプションを選択すると、update211 によって変 更されるファイルが識別され、インストールを進める前に指定したメディアに バックアップされます。このバックアップにより、必要ならばupdate211 を取 り除いて、システムを前の状態にリストアできます。バックアップの実行を強 くお奨めします。 バックアップに必要なディスクの空き容量はシステムに現在インストールさ れているソフトウェア (UnixWare 2.1 とアドオン) によって異なります。 バックアップ先の指定を省略した時には、ファイルはハードディスクのディレ クトリ /var/sadm/bkup/update211 に保存されますが、ハードディスクのスペ ースを節約するために、バックアップをディスケットか磁気テープに保存する こともできます。 2.4 FTP サーバからのダウンロード UnixWare 2.1.1 の一部または全体を FTP サーバからダウンロードできます。 UnixWare 2.1.1 パッケージとイメージのダウンロードは次のように行います。 1. 次のように、FTP サーバに anonymous user でログインし、パスワードの プロンプトには電子メールのアドレスを入力します。 ftp ftp.sco.com name: anonymous Password: 自分の電子メール・アドレスを入力 2. 次のように入力し、ftp バイナリ・モードに設定します。 binary 3. 次のように入力し、ディレクトリを UW21 に変更します。 cd UW21/upd211 4. 次のように入力し、必要なファイルをダウンロードします。 get upd211.pt1 # update211 パッケージのパート1 get upd211.pt2 # update211 パッケージのパート2 get upd211.pt* # update211 パッケージに2パート以上 # あれば、同様にダウンロードする。 get hba211.img # hba211 パッケージのイメージ get nic211.img # nic211 ドライバのイメージ get upd211.txt # チェックサム情報を格納したファイル get eng211.txt # ノートの英語版 get fr211.txt # ノートのフランス語版 get de211.txt # ノートのドイツ語版 get it211.txt # ノートのイタリア語版 get es211.txt # ノートのスペイン語版 get ja211.txt # ノートの日本語版 ファイル転送に失敗した場合は、get コマンドを繰り返してダウンロードを再 試行します。 5. upd211.txt ファイルで与えられたチェックサムとダウンロードしたファイ ルのチェックサムを比較し、ダウンロードが正しくなされたかどうかを確かめ ます。 6. 希望のファイルがすべてダウンロードできたら、インストールするための 情報、「インストールの説明」を読んでください。 2.5 アップデート CD-ROM 版の内容 アップデート CD-ROM 版には、次のディレクトリとファイルが格納されていま す。 UW211 # 下記のすべてを格納している最上位のディレク # トリ。 PKGS # アップデート・パッケージを格納。 update211 # update211 パッケージを格納したディレ # クトリ。 hba211 # hba211 ドライバのディレクトリ。各ド # ライバ・パッケージを格納したサブディ # レクトリをもっている。 IMAGES # ディスケット・イメージを格納したディレクトリ。 # UnixWare 2.1.1 HBA または NIC ドライ # バで新しい UnixWare 2.1 システムをサ # ポートするのにこれらのイメージを使用 # できる。 nic211.img # nic211 ドライバのイメージ。 # nic211.img を使用して IHV ディスケッ # トを作成する。 hba211.img # hba211 ドライバのイメージ。 DOCS # プレーンなテキスト・ドキュメントの # ディレクトリ。     eng211.txt # ノートの英語版。     fr211.txt # ノートのフランス語版。     de211.txt # ノートのドイツ語版。     it211.txt # ノートのイタリア語版。     es211.txt # ノートのスペイン語版。     ja211.txt # ノートの日本語版。 3. インストールの説明 update211 パッケージと hba211 パッケージは、pkgadd コマンドを使用して、 コマンド・ラインからインストールできます。nic211 パッケージは、ネット ワーク・インタフェース・カード設定 (niccfg) ユーティリティを使用して、 IHV ディスケットからインストールしなければなりません。 すべての手順は、シングル・ユーザ・モードでスーパユーザとして実行しなけ ればなりません。 3.1 update211 のインストール pkgadd コマンドを使用して、CD-ROM からの update211 のインストールは、 次のように行います。 1. UnixWare 2.1.1 Update CD-ROM を CD-ROM ドライブに挿入して、次のコマ ンドを入力してマウントします。 mount -Fcdfs -r /dev/cdrom/device_name mount_point たとえば、次のようにします。 mount -Fcdfs -r /dev/cdrom/c1b0t510 /cdrom1 2. 次のように pkgadd コマンドを発行し、update211 をインストールします。 pkgadd -d /cdrom1/UW211/PKGS update211 ここからは、パッケージのインストール・スクリプトが表示するプロンプトに 従ってください。 FTP サイトからダウンロードした update211 パッケージをインストールする には、次のようにします。 1. システム上の update211 をインストールしたいところに、まだ upd211.pt ファイルがなければ、そこで使用できるようにします(磁気テープ経由、FTP、 NFS、その他)。 2. 次のように、cat コマンドで upd211.pt ファイルを結合し、pkgadd コマ ンドへパイプでつなぎます。 ここからは、パッケージのインストール・スクリプトが指示します。インストー ルが完了すると、システムは自動的に再ブートされます。 注記: update211 のインストール中に、統一 UNIX 仕様をイネーブルにする オプションが提供されます。統一 UNIX 仕様は、環境に一致させる必要があ る場合にだけ、イネーブルにしてください。 注記: update211 のインストール中に、システムにバイナリ・ファイルがロー ドされるときに、次のメッセージが表示されることがあります。 UX:pkginstall: 警告: filename <もはやリンク・ファイルではありません> このメッセージは無視できます。これはハード・リンクが壊されるときに、 pkginstall によって表示される情報メッセージです。 3.2 hba211 ドライバのインストール pkgadd コマンドを使用して、CD-ROM からの hba211 パッケージのインストー ルは、次のように行います。 1. 「update211 のインストール」で説明した手順で、CD-ROM をマウントしま す。 2. 次のように、pkgadd コマンドを発行し、必要な HBA ドライバをインストー ルします。 pkgadd -d /cdrom1/UW211/PKGS/hba211 device_driver ここで、device_driver は、adsl、adss、c7xx、c8xx、ida、ide、iiop、 flashpt のいずれかです。 3. 次のように、CD-ROM をアンマウントし、取り出します。 umount mount_point 4. システムを再ブートします。 FTP サイトからダウンロードした hba211 イメージをインストールするには、 次のようにします。 1. ダウンロードされたイメージ・ファイルから HBA ディスケットを作成しま す。 HBA ディスケットの作成手順は以下の「IHV ディスケットの作成」と同じです。 ただし入力ファイルは nic211.img ではなく hba211.img です。 2. HBA ドライバをインストールするには、HBA ディスケットをフロッピィ・ ディスク・ドライブに挿入し、pkgadd コマンドを実行します。 pkgadd -d diskette1 device_driver device_driver は adsl、adss、c7xx、c8xx、ida、ide、iiop、 flashpt のい ずれかです。 3. システムを再ブートします。 3.3 nic211 ドライバのインストール nic211 パッケージは、ネットワーク・インタフェース・カード設定 (niccfg) ユーティリティを使用して、IHV ディスケットからインストールしなければな りません。 3.3.1 IHV ディスケットの作成 IHV ディスケットは、ネットワーク・ドライバのインストールに必要です。ま た、UnixWare 2.1 を新たにインストールする際に、UnixWare 2.1.1 NIC ドラ イバをインストールしたい場合に役に立ちます。 CD-ROM から nic211 IHV ディスケットを作成するには、次のように行います。 1. UNIX フォーマットの 1.44 MB のディスケットをフロッピィ・ディスク・ ドライブ 1 に挿入します。次のコマンドでフォーマットできます。 format /dev/rdsk/f03ht 2. CD-ROM を CD-ROM ドライブ 1 に挿入し、次のようにタイプ入力してマウ ントします。 mount -rF cdfs /dev/cdrom/device_name /mount_point ここで、device_name は CD-ROM のデバイス名であり、mount_point はマウン ト・ポイントです。 3. 次のように、CD-ROM からディスケットに nic211 イメージをコピーします。 dd if=/mount_point/UW211/IMAGES/nic211.img of=/dev/rdsk/f0t obs=36b 注記: 上記のコマンドは表示の都合上、2 行に分けていますが、実際のコマン ドは 1 コマンド行で入力するようにしてください。 4. 次のようにタイプ入力して、CD-ROM をアンマウントします。 umount /mount_point 5. ディスケットを取り出して、ラベルを貼ります。 FTP サイトからダウンロードしたイメージからnic211 IHV ディスケットを作 成するには次のようにします。 1. UNIX フォーマットの 1.44 MB のディスケットをフロッピィ・ディスク・ ドライブ 1 に挿入します。 2. 次のように、CD-ROM からディスケットに nic211 イメージをコピーします。 dd if=/pathname/nic211.img of=/dev/rdsk/f0t bs=32b ここで、pathname はイメージを格納しているディレクトリのフルパス名です。 3.3.2 niccfg の使用 nic211 ドライバをインストールするには、niccfg を呼び出し、要約画面の [IHV ディスケットからドライバをインストールします] オプションを選択し、 オンラインの説明に従ってください。 niccfg ユーティリティの使用方法についての説明は、UnixWare 2.1 のインス トール・ハンドブックにあります。一般情報については、 「付録 E ハードウェアのセットアップとハードウェア設定」のセクション 「ネットワーク・インタフェース・カードの設定」をお読みください。特に、 セクション「ディスケットからの新しいドライバまたはアップデートされた ドライバのインストール」をお読みください。 4. インストール後 このセクションでは、アップデート・パッケージやイメージの削除に関する情 報とアドオン・パッケージのインストールと削除について説明します。 ここでのすべての手順は、シングル・ユーザ・モードでスーパユーザとして 実行しなければなりません。 4.1 アップデート・パッケージの削除 update211 パッケージや hba211 パッケージは、pkgrm コマンドを使用して削 除できます。 たとえば、pkgrm コマンドを使用して update211 パッケージを削除するには、 次のようにします。 pkgrm update211 ここからは、パッケージのインストール・スクリプトが指示を出します。ある パッケージの下に従属パッケージがある場合には、親のパッケージを削除しよ うとしたときに識別されます。UnixWare 2.1.1 のパッケージのひとつを削除 できるようにするには、まずその下に従属しているパッケージをすべて削除し なければなりません。 nic211 ドライバは、ネットワークカード設定 (niccfg) ユーティリティを使 用しなければ、削除できません。niccfg ユーティリティの使用方法について の説明は、UnixWare 2.1 のインストール・ハンドブックにあります。 「付録 E ハードウェアのセットアップと設定」の「ネットワーク・インタ フェース・カードの設定」のセクションを参照してください。 4.2 アドオン・パッケージのインストール アドオン・パッケージを追加する前に、update211 を削除する必要はありませ ん。update211 パッケージをインストールし、その後でアドオン・パッケージ をインストールする場合には、そのアドオン・パッケージの最新の強化点と修 正点をピックアップできるように、update211 を再インストールしなければな りません。これは、オーバレイ・インストールと呼ばれています。 update211 のインストール手続きには、インストール中に変更される前にファ イルのバックアップを行うオプションがあります。オーバレイ・インストール の場合には、アドオン・パッケージのうち変更されるファイルはバックアップ されます。update211 をインストールしたり再インストールする前には、常に ファイルをバックアップするようお奨めします。 4.3 アドオン・パッケージの削除 update211 によって変更されたアドオン・パッケージを削除するには、次の手 順で行うようお奨めします。 1. update211 パッケージを削除する。 2. アドオン・パッケージを削除する。 3. update211 パッケージを再インストールする。 最初に update211 を削除せずにアドオン・パッケージを削除しようとすると、 そのアドオン・パッケージは、完全には削除されません。 5. 付録 A 強化点と修正点 この付録では、PTF についての情報、強化点と修正点に関する一般的な説明を 行い、新しいドライバと更新されたドライバをリストアップします。 5.1 PTF についての重要な情報 お手持ちのシステムには、すでに PTF がインストールされている可能性があ ります。UnixWare 2.1.1 をインストールした後で、それらの PTF を再度適用 しようとしないでください。 UnixWare 2.1.1 をインストールした後では、pkginfo コマンドを発行すると、 現在システムにインストールされている PTF は、たとえ UnixWare 2.1.1 の 強化点と修正点によってそれらが置き換わっていたとしても、依然としてレ ポートされます。 PTF が既にシステムに存在していると、インストールのときにそれらは「ロッ ク・ダウン」されます。そして、それらは削除できなくなります。このことに よって、PTF でインストールされて変更され、引き続き update211、hba211、 nic211 で変更されたファイルは、乱されることはありません。 5.2 update211 パッケージの強化点 UnixWare 2.1.1 には、「変更要求」(Modification Request, MR)と「プログ ラム一時修正」(Program Temporary Fixes, PTF)による強化点と修正点があり ます。 update211 には、次のような PTF があります。 ptf2100 smtp and popper e-mail Fixes ptf2165 lp cmd Patch ptf2202 Floppy Driver Patch ptf2211 Patch for cpp -D and -U Options ptf2223 sysdump Fix for MP Systems ptf2230 Patch for m320 Mouse Driver ptf2236 Motif Library Patch (CR 7982) ptf2240 Libthread Patch ptf2243 Year 2000+ Update ptf2248 MediaMgr Restore Selects Correct Number of Files ptf2255 Streams Driver Update ptf2261 SCSI Tape Driver Update ptf3004 NWS Kernel Tunable ptf3005 Netmgt Shared Memory Corruption ptf3006 Motif Runtime and Composite Graphics Libraries ptf3008 Libthread Patch ptf3011 English Locales for NUC ptf3014 Video Driver Update ptf3026 Floppy Driver Patch ptf3028 Performance Enhancements for UnixWare 2.1 ptf3034 Streams Driver Update ptf3037 Patch for m320 Mouse Driver ptf3039 MAKE and AR Accept Longer Lines and File Names ptf3040 pkgremove Fix for ABI Compliance of UnixWare 2.1 ptf3043 cp/mv/ln fix for Corruption and System Slow Down ptf3063 Correct Security Problem with setgid bit 次のセクションでは、update211 に含まれる PTF と MR の一般的な説明を行 います。 5.2.1 C コンパイラと C++ コンパイラ アセンブラ: ロック・プレフィクス(lock prefix)命令が、正しいコードを生 成するようにしました。 C++ プリプロセッサ: ヘッダ・ファイルを複数インクルードしたときのプリプ ロセッシングを強化しました。 C ライブラリ: イネーブルになっているすべての浮動小数点データの誤りに 対応し、FPE のすべてのスティッキー・ビットをクリアするように、 fpsetmask() ライブラリ・ルーチンを変更しました。 getpwuid() 関数: getpwuid() が realloc() 関数をコールし、すべての古い FILE* ポインタを正しくリセットするようにしました。 make コマンド: 長い入力行に対応するように、入出力のバッファ・サイズを 増やしました。 プリプロセッサ: 古いスタンドアロンの C プリプロセッサ(/lib/cpp)を強化 し、コマンド・ライン・オプションの -D や -U がいくつでも使用できるよう にしました。 acomp/optim コマンド: その主な内容は次のとおりです。様々な最適化のため の改良を行いました。 1. 特定の代入文で、ゼロ/符号の範囲に関する修正。 2. スタックのロケーション経由で間接的にコールするコール命令のオペラン ドがかかわる while ループの最適化における、特殊なケースの取り扱い。 3. 特定のループ最適化の初期化処理を改良。 4. Pentium-Pro プロセッサに固有の、不正なメモリ・ソース・オペランドを 含むピープホール最適化ルーチンを修正。 5. end-of-instruction トークンを含む文字列リテラルのプリプロセッシング。 6. 「cmpl」から「test」への命令変換において最初のオペランドがレジスタ・ オペランドである場合の修正。 プロファイラ(profiler): ライン・プロファイリング・オプション(-p)を使用 してリンクされたプログラムが、プロファイリングのためにオブジェクト・モ ジュールや共有オブジェクトをコンパイルしなくても有効なプロファイリン グ・データ(つまり、mon.out ファイル)を生成するように、ライン・プロファ イリング・ルーチンが改良されました。 ランタイム・ダイナミック・リンカ(Run-time Dynamic Linker、rtld): プロ グラムの NEEDED リストでファイルを見つけるのに失敗した後、リンク・マッ プ・リストをより良くクリーンアップするように、ランタイム・ダイナミック・ リンカのクリーンアップ・ルーチンを更新しました。 5.2.2 性能 マルチユーザ負荷時のシステム性能が向上しました。AIM Suite VII Shared Multiuser 負荷時の性能も向上しました。 2 つの調整可能な変数を提供します。1 つは、システム・ページアウト・デー モンを制御する PAGEOUTRATE、もうひとつは、大きなプロセスでの性能を改善 するためのプライベート・レベル 1 ページテーブルを取得するプロセスにお いて、最小サイズを指定する PRIV_L1_SIZE です。 メモリ負荷が重いときに、ランダム・アクセス・ファイルの書き込み性能を改 善するため、Veritas File System モジュールを強化しました。 非同期の I/O ドライバは、どんなデバイス・ドライバとも同時に動作します。 性能を改善することによって、システム・コールとディスク I/O がスピード アップしました。 NetWare サービスをサポートしていないシステムでは、カーネルの調整可能変 数はデフォルト値にリセットされます。NetWare サービスをサポートしている システムでは、後のインストール・スクリプトが自動的に最適な効率になるよ うに再調整します。update211 をインストールした後でNetWare サービスをイ ンストールした場合は、システムを正しく調整するために update211 を再イ ンストールしなければなりません。 5.2.3 カーネル kdb フロー・コントロールを改善しました。 負荷が重いときにストリーム・ドライバ・ルーチンは、サービス・ルーチンを より良く取り扱えるようになりました。 ストリームのリンク解除機能を強化しました。 非同期の connect() 関数は、ソケット・ライブラリの状態を正しく維持する ようになりました。 NetScape と連結する共有ライブラリのカーネルのメモリ・マッピングを改善 しました。 マルチプレックス化ストリーム上のハングアップが適切に処理されました。 UnixWare セキュリティ機能を改善しました。 5.2.4 コマンド lp コマンドは、-H hold と -H resume オプションと同時に -o と -y オプ ションを使用したときに、それらを維持します。 cp コマンドを更新して性能を改善し、大きなファイル(70 MB 以上)でも正し く動作するようになりました。 pkgremove binary コマンドは、パッケージ間で共有しているファイルを適切 に処理するようになりました。 オブジェクトファイル名に対し、インテリジェント・スペース・アロケーショ ンを実現し、ar コマンドを強化しました。 西暦 2000 年以降の日付の設定、変換、スケジューリング、表示が正しく実行 されるための数々の更新を行いました。 kill コマンドはゾンビ・プロセスを正しく処理するようになりました。 ASCII から EBCDIC、EBCDIC から ASCII への変換が正しく動作するようにな りました。 5.2.5 SMTP とメール smtp は数多くの点で強化され、pop3 クライアントに対して正しく動作するよ うに本体を変更しました。 5.2.6 ネットワーキング nwcm -s nwum=on コマンドを発行するときに、時々共有メモリが不正になる問 題を修正するため、更新ライブラリ libnwu を提供します。 オーストラリア、カナダ、アイルランド、ニュージーランドの各ロケールの NUC を正しくサポートするため、必要なリンクとコピーを作成しました。 UnixWare 2.1 と ローカライズされた日本語版 UnixWare 2.1 製品との間の内 部不整合を解決しました。 5.2.7 デスクトップ デスクトップ・メディア・マネージャはリストア時にファイルを正しく選択し ます。デスクトップがフロッピィ・ディスク・ドライブにアクセスしていると きに時々中断してしまう状態を取り除くため、メディア・マネージャを更新し ました。 インストール・サーバ設定するためにデスクトップを使用しているときに、メ ディアをコピーするため適切な installsrv コマンドが生成されます。 5.2.8 Motif (X) Oracle Development 2000 の性能を改善するため、新しい Motif ルーチン・ ライブラリ(libXm.a と libXm.so)と新しいコンポジット・グラフィックス・ ライブラリ(druntime.so.1)を提供します。 5.2.9 ビデオ・ドライバ ISA ビデオ・カード・ベースの ATI MACH64 用の新しいドライバと ETW32p 用 の更新ドライバがあります。 注記: ATI MACH64 用の新しいドライバは、新しい ATI のカードはサポートし ますが、古い ATI アダプタのすべてをサポートするとは限りません。既存の ドライバがアダプタをサポートしていないときにだけ、新しいドライバを選択 してください。 ETW32p のチップセットをサポートし、MACH64 ISA ビデオ・カードに対応した 修正を行うため、ディスプレイ設定のデータ・ファイルと setvideomode コマ ンドを更新しました。ディスプレイ設定プログラムは、サポートしているすべ てのカード用のセットアップ・スクリプトを正しくインストールします。 5.2.10 ハードウェア・サポート フロッピィ・ディスク・ドライバはディスケットを正しくフォーマットします。 1:1 インターリーブによるディスケットから、またはディスケットへの操作を 行うため、性能を改善しました。 SCSI 磁気テープ・ドライバ(st01)は、テープのアンロード状態やテープ・ド ライブのエラー状態を正しくレポートするようにしました。 広いメモリ・レンジの PCI カードを使用するシステムが、正しく再ブートし ます。 Compaq ウェルネス・ドライバ(cpqw)を強化しています。 時折発生するマウスの不安定な動きをトラップしています。 5.2.11 マルチ・プロセッサ・システム 多重化スレッドに対してタイマ要求をより良く管理するため、更新した libthread.so ファイルと libthreadT.so ファイルを供給します。 MP システム上のカーネルは、 sysdump をサポートし、適切に再ブートしま す。 5.3 hba211 パッケージでの強化点 hba211 パッケージでは、BusLogic の新しいドライバ、flashpt、と次のデバ イス・ドライバの更新版を供給します。 adsl adss c7xx c8xx ida ide (前のバージョンでは基本パッケージにあったものです。) iiop それぞれのデバイス・ドライバは独立したパッケージで、pkgadd コマンドを 使用して追加でき、ほとんどのものは pkgrm コマンドで削除できます。さら に、新しい UnixWare 2.1 のインストールをサポートする HBA ディスケット を作成できます。 UnixWare 2.1 を新たにインストールし、UnixWare 2.1 と UnixWare 2.1.1 HBA ドライバの両方が必要な場合には、最初に UnixWare 2.1.1 HBA ドライバをイ ンストールし、次に UnixWare 2.1 HBA からのドライバをインストールします。 最初にインストールしたバージョンのドライバが、アクティブなドライバにな ります。 注記: UnixWare 2.1 をインストールするときに追加のハードウェアサポート を入れたいときには、UnixWare 2.1.1 ide ドライバは update211 パッケージ ではなく hba211 パッケージに 含まれます。UnixWare 2.1.1 ide ドライバを システムにインストールする場合、UnixWare 2.1 システムを再インストール しない限り、UnixWare 2.1 ide ドライバには戻れません。 注記: Compaq ida_menu 診断ユーティリティを強化しています。詳細は次のと おりです。 -- UnixWare 2.1.1 ida ドライバを使用して UnixWare 2.1 システムをインス トールし、次に Compaq のパッケージを追加する場合、UnixWare 2.1.1 ida デ バイスドライバを再インストールしなければなりません。 -- Compaq パッケージが既に UnixWare 2.1 システムにインストールされてい て、次に update211 をインストールする場合、その後で UnixWare 2.1.1 ida ドライバをインストールしなければなりません。 これらのデバイス・ドライバを強化し修正するために次の PTF を提供します。 ptf2215 adss Patch for Fixing Driver Hang on MP System ptf2193 HBA with Siemens C7XX SCSI Controller ptf2228 ATAPI Upgrade for IDE Driver ptf3003 ADSL HBA Driver patch ptf3007 Updated ADSL Driver ptf3009 Updated ATAPI Driver 5.4 nic211 イメージの強化点 nic211 イメージは次のドライバの更新版を提供します。 SMC smpw0 SMC SMC8K Compaq netflex2 注記: nic211 パッケージをインストールした後に UnixWare 2.1 ネットワー キング・デバイス・ドライバをインストールする場合は、まず UnixWare 2.1 NIC パッケージを再インストールしなければなりません。 強化と修正のために次の PTF を提供します。 ptf2047 SMC8K Driver Update 6. 付録 B 互換性 この付録では、ソース・コード、コマンドとユーティリティ、ソケットと ksh-93 の互換性に関して説明します。 6.1 ソース・コードの互換性 統一 UNIX 仕様がイネーブルか否かに関わらず、update211 がインストール されているすべてのシステムに対して、次の内容が適用されます。 X/Open の 統一 UNIX 仕様に準拠するため、多くのヘッダ・ファイルの変更 が必要でした。これらの変更の多くは、新しい記号の追加とネーム・スペース の使用制限です。その仕様に合わせるために追加した記号は、ヘッダ・ファイ ルがインクルードされるとデフォルトで見えるようになっています。 ヘッダ・ファイルの中の記号がソース・コード中で既に宣言されている記号と 衝突すると、コンパイルエラーが発生する可能性があります。これら競合する 識別子の多くは、前には存在していなかった関数の宣言、あるいは 統一 UNIX 仕様に準拠するように変更された関数宣言のパラメータの型(たとえば、 char* が void* に変更されている)です。 次に、ソース・コードを再コンパイルするときによく発生する可能性のある衝 突の例を示します。 1. stdlib.h にランダム関数の外部宣言を追加しました。この関数がローカル で既に宣言されていると、エラーが発生します。大抵は、stdlib.h で宣言さ れている関数を使用し、ローカルでの宣言を削除することで十分です。 2. いくつかのケースでは、ヘッダ・ファイル中の新しい識別子はローカルで 宣言し、参照元はすべてリネームする必要があります。 3. /usr/include/sys/mman.h の mmap() の宣言は、"caddr_t"から"void*"に 変更されました。もし、mmap() がローカルで宣言されていると次のエラーの 原因になります。"identifier redeclared: mmap" 解決するには、mmap() のローカルでの宣言を削除することです。 4. /usr/include/sys/uio.h の iovec_t で、次のフィールドを再定義しまし た。 caddr_t iov_base から void *iov_base へ int iov_len から size_t iov_len へ iov_base の変更により、算術演算を行うときにその算術演算で使用できる データ型にキャストせずに実行すると、エラーとなります。 5. stdio.h で定義されている内部 FILE 構造体のメンバ名は、前にアンダー スコア(下線)を 2 つ付けて始まるように変更しました。標準の C ライブラリ で供給している標準の I/O インタフェースを使用せずにこれらのメンバを直 接参照するアプリケーションは、すべてコンパイルエラーとなります。 新しいヘッダ・ファイルのいくつかは、BSD 互換パッケージ(bsdcompat)から のものです。伝統的にこれらのヘッダ・ファイルは、/usr/ucbinclude に配置 されています。今ではこれらは標準ヘッダ・ファイルの配布の一部として、 /usr/include にあります。これらのファイルは、/usr/ucbinclude/ndbm.h と /usr/ucbinclude/strings.h です。 putmsg ストリーム・システム・コールは、下流でハングアップが発生すると、 ENXIO を返します。UnixWare 2.1 で EIO が生成されるのと、この点の振る舞 いが異なります。今回では EIO は、ファイル記述子、fd がストリームをベー スにしたパイプを参照し、パイプのもう一方の端がクローズの場合にだけ、生 成されます。この振る舞いは、EPIPE エラーの状態と同じです。 6.2 コマンドとユーティリティ 統一 UNIX 仕様がイネーブルか否かに関わらず、update211 がインストール されているすべてのシステムに対して、次の内容が適用されます。 "--"オペランド・デリミタ: 複数のオペランドのリストを受け入れる標準ユー ティリティは、そのオペランドを区切るのに「--」を使用します。そうするこ とで、可搬性のあるアプリケーションが、特定の処理系がサポートしている可 能性がある追加のオプションとオペランドのリストを区別できるようになり ます。セクション 1.9 「ユーティリティ記述のデフォルト」を参照してくだ さい。"--"をデリミタとして使用するユーティリティの例は、dirname、pack、 unpack、nohup、od、pg、printf、spell、strings、xargs です。 パッチ: パッチ・ユーティリティは、拒絶されたら終了ステータス 1 で終了 します。前のバージョンでは、拒絶回数を記録して終了していました。 文字列: 文字列ユーティリティは、前はファイル・アクセス・エラーが発生す ると終了していました。今では、すぐに終了せずに、次のファイルの処理を継 続します。 xargs: 終了ステータス値が変更されました。コマンド・ラインのユーティリ ティが見つからなかった場合は、コマンドは 127 で終了し、見つかっても実 行できなかった場合には、126 で終了します。前のバージョンでは、どちらの 場合も、ステータス 1 で終了していました。 rm: 前にはユーザ入力は必要ありませんでしたが、今回から必要となりました。 stdin がターミナルで -f が指定されていない場合、-r を使用して書き込み 禁止のディレクトリを削除すると、ディレクトリとその中身を削除するか確認 するためのプロンプトが現れます。ディレクトリが空の場合でも、-ri を使用 すると、削除する前に 2 回プロンプトで確認を求められます。 awk: END ブロック中の $0 の値を変更しました。それは空ではなく、最後の 入力レコードを保持します。前のバージョンでは、END ブロック中で、$0 の 印刷はそれ自身によるプリント文と同じように振る舞い、空白行を印刷しまし た。今回、$0 は END ブロック中の最後の入力行の中身を格納していますので、 アプリケーションは、空白行を印刷するには、それ自身によるプリント文の代 わりに、print "" を使用しなければなりません。 また、awk クローズは正常終了か正常終了を示す値を返すように変更されまし た。前バージョンの awk では、マニュアルには説明されていませんが、クロー ズ・コールには括弧が必要ではありませんでした。括弧を指定しないクロー ズ・コールは特にエラー・メッセージが表示されませんが、正しいコールでな く無効です。この指定をすると、古い awk コールの記述でファイル記述子が 指定されないというエラーになります。 sed: sed の "|" コマンドで印刷不能な文字を表示する方法を、POSIX.2 標準 に合致するように変更しました。特にこれらの文字は、ANSI C 標準のエスケー プシーケンス(\t でタブ、等)を使用して表示し、その他は 3 つの 8 進数(た とえば、ASCII の control-A は、\001)を使います。 crontab: 統一 UNIX 仕様に準拠するため、cron は crontab を実行し、 POSIX-2 シェルのジョブに対するものでなければなりません。/usr/bin/sh は POSIX-2 シェルではないので、特定のユーザのために異なるシェルを使用する ように変更しました。/etc/passwd のユーザ・シェルを、シェルが sh で終了 するという条件で使用します。それ以外の場合は/usr/bin/sh を使用します。 6.3 ソケット update211 パッケージは、ソケット・ライブラリの POSIX-2 準拠のバージョ ンを含んでいます。このライブラリ(/usr/lib/libsocket.so.2)は、UnixWare 2.1 と元々一緒に出荷されるソケット・ライブラリ(/usr/lib/libsocket.so.1) に加えて供給します。 標準の API と POSIX-2 ソケット・ライブラリの強化機能を利用するアプリ ケーションに対しては、アプリケーションは POSIX-2 のライブラリとリンク しなければなりません。 コマンド・ラインを、 c89 -o foo foo.c -l xnet -l c とすると、コンパイル・システムはソース・ファイル foo.c をコンパイルし、 その結果のオブジェクト・ファイルを POSIX-2 のライブラリとリンクします。 新しいアプリケーションをlibsocket.so.1 を使用するようにリンクすること はできないことに注意してください。cc...-l socket...とすると、 libsocket.so.2 をリンクします。 次のリストで、POSIX-2 のソケットと UnixWare 2.1 のソケットとの主な違い について説明します。 詳しくは、X/Open System Interface Definition, Issue 4 Version 2 を参照 してください。 1. エラー・ハンドリング: 新しいエラーも数多く追加し、既存のエラーチェッ クを再編成しました。UnixWare 2.1 ライブラリで使用しているものと異なる エラー・ナンバ値が、POSIX-2 ライブラリでは同じ状態に対して設定されてい ます。 2. ソケット・オプション: TS_UNBND 状態と TS_DATA_XFER(TS_IDLE でだけで はない)状態での設定オプションが可能となるように、Transport Provider イ ンタフェース(プロバイダ・インタフェース)を変更しました。 3. アドレス長: UNIX ドメイン・ソケットに対するアドレス長の計算は、パス 名の最大長さではなく実際の長さが得られるように変更しました。 4. ノンブロッキング・ソケット: ノンブロッキング UNIX ドメイン・ソケッ トに接続しようとすると、EINPROGRESS に errno をセットし続けますが、今 回の版では接続が完了するまで継続します。 5. MSG_WAITALL フラグ: 新しい MSG_WAITALL フラグが、受信関数(recv、 recvfrom、recvmsg)でサポートされています。これらは、受信バッファがフル になるまでブロックをコールします。 6. システム・コール: 次のシステム・コールは、ソケット固有の振る舞いが 提供できるように、今回の版では POSIX-2 ソケット・ライブラリで動作しま す。close、fstat、lseek、read、readv、write、writev 6.4 ksh-93 と ksh-88 の違い 次の内容は、ksh-93 を使用するとき、または 統一 UNIX 仕様がイネーブル の場合にだけ、適用されます。 ksh-93 と ksh-88 には、マイナーな非互換性がいくつかあり、このセクショ ンに記述しています。ksh-88 の明らかなバグや完全に上位互換な機能につい ては記述していません。 1. ksh-93 で name() で定義された関数は、ksh-88 ではなく POSIX 標準と互 換です。ローカル変数は許されず、分離した有効範囲もありません。関数名の 構文で定義された関数は、互換性を維持しています。関数トレースにも影響し ます。 2. 「!」は今回の版では予約語となりました。結果として、その名前によるコ マンドは、ksh-93 ではもはや動作しません。 3. 別名の属性 -x とtypeset の -f はもう有効ではありません。そして、ENV ファイルは対話型シェルだけで読み込まれます。スクリプトに対してビジブル な関数定義をするには、FPATH を使用する必要があります。 4. command という名前の組み込みコマンドが追加され、PATH 検索の前に必ず 見つかります。この名前を、あるコマンド(または関数)の名前として使用する スクリプトはすべて互換ではありません。 5. いくつかの組み込みコマンドの出力フォーマットを変更しました。set、 typeset、alias は、特殊文字のある値の前後に一重引用符を付けます。引数 のない trap の出力は、入力として使用できるフォーマットを有しています。 6. ksh-88 では、ドル記号の後に一重引用符が続くと、文字通りに翻訳されま した。 今回の版では ANSI-C の文字列になります。前のように振る舞うようにするに は、ドル記号を引用符で囲まなければなりません。二重引用符の前にドル記号 があると、C や POSIX ではなくて、ロケールに対して翻訳する必要のある文 字列を示すことになります。$ 記号は、C および POSIX ロケールでは無視さ れます。 7. ksh-88 では、${...} 内部でチルダ拡張は起こりませんでした。ksh-93 で は、${foo-~} で foo がセットされていないと、チルダ拡張します。前のよう に振る舞うようにするには、~(チルダ記号)をエスケープする必要があります。 8. 以前のバージョンでは、引用符を曖昧に使用するとスクリプトが文法エ ラーとなる原因になっていたトークンへの分離ルールを一部修正しました。 9. シェルに対する特定の戻り値(0 または 0 でない値)に依存したプログラ ムは互換でない可能性があります。多くのシェルの不具合に対して終了ステー タスを変更しました。 10. ksh-88 の組み込みコマンドは、常に PATH 変数中ののコマンドを探す前 に実行されました。これは今回変更になりました。つまり ksh-93 では、現在 のディレクトリが PATH の最初にあって、test という名前のプログラムがそ のディレクトリにある場合、test とタイプすると test が実行されます。組 み込みコマンドは、PATH で point/bin が見つかるところで実行されます。 11. ksh-93 は組み込みコマンドに関連し getopts コマンド準拠なので、ksh の組み込みコマンドに渡す引数でドキュメントに記述されていない組み合わ せでは、もはや動作しません。たとえば、typeset -8I は以前 typeset -I8 の 同義語として働いていました。 12. コマンド置き換えと算術演算の展開は、PS1、PS3、ENV が展開されるとそ こで実行されます。したがって、前と同じように振る舞うようにするには、 これらの変数の値の一部としての逆引用符(back quote)文字と $( の前には、 \ を付けなければなりません。 13. ERRNO 変数は無くなりました。 14. 後ろにリダイレクト記号の付いたファイル名がパターン文字を含んでい る場合は、対話型シェルに対してのみ展開されます。 15. ドット・スクリプトへの引数は、ドット・スクリプトが完了するとリスト アされます。 16. トラックされた別名リストは、alias コマンドに -t オプションを指定し ない限り表示されません。 17. POSIX 標準では、test "$arg" コマンドは、$arg が null である場合に だけ、終了ステータスが「0」である必要があります。しかしこのことは、test -t を使用するプログラムをブレークしてしまうので、ksh93では、明らかに test -t と入力された場合でも、ユーザが test -t 1 と入力したかのように 処理します。 18. emacs モードの ^T 命令は、gnu-emacs と同じように動作するよう変更さ れました。 19. ksh-88 では、${name op val} 中の括弧がバランスしてなくても許してい ましたが、ksh-93 では許されません。したがって、${foo-(} が両方のバージョ ンで動作するためには、${foo-\(} と記述する必要があります。 20. ksh-93 では、kill -l は信号名をリストアップするだけで、数値は表示 しません。 21. typeset で定義したローカル変数の有効範囲は、ksh93 では静的(スタ ティック)です。ksh88 ではドキュメントには記述されていませんでしたが、 有効範囲は動的(ダイナミック)でした。 22. POSIX 標準に準拠するため、getopts コマンドに与えられる変数の値は、 end-of-option に到達すると、「?」にセットされます。 7. 付録 C 統一 UNIX 仕様 次のセクションでは、統一 UNIX 仕様とそのシェル、コンパイル環境、マニュ アル・ページに関する情報について説明します。統一 UNIX 仕様をイネーブ ルにしたりディセーブルにする手順についても説明します。 7.1 仕様 統一 UNIX 仕様は、つぎの 5 つの「X/Open 共通アプリケーション環境仕様」 (X/Open Common Applications Environment specifications)を包含していま す。 -- System Interface Definitions, Issue 4, Version 2 (XBD) -- System Interfaces and Headers, Issue 4, Version 2 (XSH) -- Commands and Utilities, Issue 4, Version 2 (XCU) -- Networking Services, Issue 4 -- X/Open Curses, Issue 4 注記: XCU の開発ユーティリティは、統一 UNIX 仕様ブランドには必要あり ません。このユーティリティは、UnixWare でサポートされていますが、 UnixWare 2.1.1 での準拠は考慮していません。 統一 UNIX 仕様の概要、その歴史とビジネスとのかかわりについて知るため には、次の X/Open のウェブサイトをブラウズしてください。 http://www.xopen.org/public/tech/unix/index.htm 7.2 POSIX-2 シェル(ksh-93) 統一 UNIX 仕様では、ユーザ・ログイン・シェルが POSIX-2 準拠のシェル であり、sh としてアクセスする必要があります。使用されている POSIX-2 準 拠のシェルは、Korn シェルの 1993年のバージョン(ksh-93 Version D)を SCO が強化したものです。 ksh-93 は、結合した配列の改善、浮動小数点演算、国際化されたメッセージ、 コマンドとファイルの完全性、パターン・マッチング、新しい組み込みコマン ドや参照変数など、多くの新しい機能や拡張機能を供給しています。 ksh-93 についての情報は、Morris I. Bolsky and David G. Korn による "The New KornShell Command and Programming Language" (Prentice Hall PTR, 1995) を参照してください。 manpages パッケージをインストールしている場合は、コマンド・ラインに次 のようにタイプ入力すると、ksh-93 の英語のマニュアル・ページを表示する ことができます。 man ksh93 注記: 統一 UNIX 仕様をイネーブルにしたくない場合にも、ログイン・シェ ルを /u95/bin/ksh93 に設定することで、ksh-93 を使用できます。実際に、 このシェルを使用すると、統一 UNIX 仕様準拠のランタイムに対する必要条 件の多く(全部ではない)を満足できます。統一 UNIX 仕様でないユーザが UnixWare 2.1 の互換性を維持するには、/usr/bin/ksh で引き続き ksh-88 を 使用できます。ksh-93 と UnixWare 2.1 用の cmds パッケージで供給された Korn シェルの 1988年バージョン(ksh-88)との違いについては、「付録 B 互 換性」を参照してください。 7.3 対応するコンパイル環境 統一 UNIX 仕様の識別子のネーム・スペースとヘッダ・ファイルでプロトタ イプを使用するには、ソース・ファイルにヘッダ・ファイルをインクルードす る前に、_XOPEN_SOURCE マクロを定義しなければなりません。これにより、そ れらの定義が、POSIX-1 と POSIX-2 に調整されることになります。さらに、 ヘッダをインクルードする前に、_XOPEN_SOURCE_EXTENDED マクロを「1」に定 義しなければなりません。 標準の C のコンパイル・システムには c89 インタフェースを使用します。こ のユーティリティで、標準の API、X/Open のライブラリと POSIX-2 のソケッ ト・ライブラリを利用できるようになります。 man コマンドを使用して、c89 のマニュアル・ページを見ることができます。 7.4 X/Open Curses UnixWare 2.1.1では X/Open curses ライブラリが提供されています。 X/Open curses は正式には 統一 UNIX 仕様に含まれていませんが、ソフトウェア開 発者が仕様を予想する手助けになります。アップデート211 をインストールす ると、システム上に UnixWare 2.1 バージョンと 新しい X/Open バージョン の 2 つの curses ライブラリが存在することになります。 UnixWare 2.1 バージョンの curses は同じ方法で使用できます。新しい X/Open curses ライブラリは、次のいずれかの方法でリンクできます。 cc -o foo foo.c -l xcurses と以下のものを指定します。 # include # include または c89 -o foo foo.c -l curses と以下のものを指定します。 # include # include 7.5 統一 UNIX 仕様マニュアル・ページ 統一 UNIX 仕様による変更を反映するため、100 ページを越えるマニュア ル・ページを作成、変更しました。それらは、アップデート211 にも含まれて います。新しいマニュアル・ページはマニュアル・ページ・パッケージ中の名 前で既存のマニュアル・ページに上書きされます。しかし、新しいマニュアル・ ページには 統一 UNIX 仕様 ユーザと非 統一 UNIX 仕様ユーザ両方のた めの情報が入っています。 man コマンドを使用すると、英語のマニュアル・ページが使用可能です。現在 のシステムでマニュアル・ページのパッケージが使用できず、man コマンドで 表示できるようにしたい場合は、update211 をインストールする前にマニュア ル・ページのパッケージをインストールしなければなりません。マニュアル・ ページのパッケージは、UnixWare 2.1 のインストール用のメディアにありま す。 マニュアル・ページの日本語版は、プレーン・テキスト・ファイルおよび PostScript(R) ファイルとして、/usr/share/jaman で使用可能です。 7.6 インストール時に、統一 UNIX 仕様をイネーブルにする update211 をインストールしているときに、統一 UNIX 仕様をイネーブルに するオプションを提供します(イネーブルは、後からでもできます)。この仕様 は、場合によっては前の UnixWare システムと異なる振る舞いについて定義す るので、このオプションを選択する前にノートを注意して読み、既存のシステ ムに対する影響について理解するようにしてください。一般的には準拠した環 境が必要なときだけ、統一 UNIX 仕様をイネーブルにするようにしてくださ い。 インストール中に、統一 UNIX 仕様をイネーブルにするように選択すると、 RSTCHOWN 調整可能変数がオンとなり、/u95/bin/sh がデフォルトのシェルと なります。そしてシステムに新たに追加されるユーザは、統一 UNIX 仕様準 拠となります。 注記: 新しいユーザは準拠しますが、既存のユーザを準拠させるには、手動で /u95/bin/sh シェルを指定しなければなりません。手順については、「ログイ ン・シェルの設定」を参照してください。 POSIX は、chown コマンドに 2つのタイプの振る舞いを指定し、UnixWare は 両方ともサポートしますが、RSTCHOWN をオンにすると、あるユーザがファイ ルの所有権を引き渡すことができないように指令する追加の FIPS と XPG 標 準を満足するようになります。 update211 のインストール・スクリプトは、/etc/profile ファイルを編集し 2 つの変更を行います。それは、環境変数 POSIX2 を "on" にし、/u95/bin を 環境変数 PATH へプリペンドすることです。ログイン・シェルが /u95/bin/sh であるすべてのユーザに対して、/etc/profile ファイルはログイン・シーケ ンスの一部として実行されます。 update211 をインストールすると、統一 UNIX 仕様のユーザがシステムにロ グインするときは常に上記の環境変数がセットされ、ログイン時に各人の環境 に表示されます。 インストール後に、統一 UNIX 仕様をイネーブルにする update211 パッケージのインストール時に 統一 UNIX 仕様をイネーブルに しなかった場合は、インストール後に次の手順を実行してイネーブルにできま す。 1. RSTCHOWN 調整可能変数を、1 にセットする。 2. デフォルトのシェルを、/u95/bin/sh にセットする。 3. ログイン・シェルを、/u95/bin/sh にセットする。 4. システムを再ブートする。 7.6.1 RSTCHOWN の設定 RSTCHOWN 調整可能変数を、1 にセットするには次のようにします。 1. UnixWare デスクトップウィンドウで、[システム管理ツール] アイコンを ダブルクリックします。 2. [システムチューナ] アイコンをダブルクリックします。 3. [File System Parameters] を選択します。 4. スクロールして、[RSTCHOWN] をクリックします。 5. ゲージを 0 から 1 へ動かし(右いっぱい)、[承認] をクリックします。 6. 「ここでカーネルを再構築しますか?」と尋ねられたら、[いいえ] を 選択します。 7. 「カーネルはシステムの次の再ブート時に再構築されます」とアドバイス が出たら、[承認] をクリックします。 7.6.2 デフォルト・シェルの設定 デフォルトのシェルを設定するには、次のように入力します。 defadm useradd SHELL=/u95/bin/sh 7.6.3 ログイン・シェルの設定 ログイン・シェルを新しいユーザに対して設定するのか、既存のユーザに対し て設定するのか、そしてコマンド・ラインから実行するのか、デスクトップか ら実行するのかによって、手順が異なります。 -- useradd コマンドを使用して新しいユーザを追加する場合には、 /u95/bin/sh をデフォルトで使用します。これ以上のアクションは必要ありま せん。 -- usermod コマンドを使用して、既存のユーザに対して /u95/bin/sh を設定 します。 たとえば、次のようにします。 usermod -s /u95/bin/sh login 注記: update211 のインストール時に 統一 UNIX 仕様をイネーブルにした 場合でも、これは既存のユーザに対して実行する必要があります。 -- デスクトップから ユーザ設定を使用する場合は、 [その他のオプション表示]を選択し、シェルを /u95/bin/sh に指定します。 デスクトップを使用する場合、これは新しいユーザと既存のユーザの両方に 必要です。 7.7 統一 UNIX 仕様をディセーブルにする 統一 UNIX 仕様をディセーブルにするには、次のステップを実行します。 1. RSTCHOWN 調整可能変数を、0 にリセットする。 2. デフォルトのシェルを /usr/bin/sh または /usr/bin/ksh にリセットす る。 3. ユーザのログイン・シェルを /usr/bin/sh または /usr/bin/ksh にリセッ トする。 4. システムを再ブートする。 7.7.1 RSTCHOWN のリセット 「RSTCHOWN の設定」の手順に従いますが、ゲージは 1 から 0 へ動かします。 7.7.2 デフォルト・シェルのリセット デフォルトのシェルをリセットするには、次のようにします。 defadm useradd SHELL=/usr/bin/sh 注記: デフォルトを ksh-88 にリセットしたい場合は /usr/bin/ksh を使用 してください。 7.7.3 ログイン・シェルのリセット それぞれ既存の 統一 UNIX 仕様ユーザに対し、usermod コマンドを使用し て、ログイン・シェルを /usr/bin/sh または /usr/bin/ksh にリセットしま す。 8. 付録 D サポート 8.1 SCO オンライン・サービス情報 製品や技術的質問に対する正しい答えを得て成功するには、毎日 24 時間体制 の SCO オンライン・サービスを利用してください。 SCO はすべてのお客様に次のサービスを供給しています。 -- SCO's World Wide Web (WWW) -- SCO's Online Support (SOS) system -- SCOFORUM on CompuServe -- Anonymous FTP -- Anonymous uucp -- Ftpmail -- InfoFax 8.2 ワールド・ワイド・ウェブ(WWW) SCO の WWW には次の項目があります。 -- About SCO -- Press releases -- What's New -- Third Party Information -- Datasheets on SCO products and services -- Schedules for SCO Technical Training classes -- Searchable Technical Articles database -- Access to SCO's supplementary software distributions 使用条件: 週 7 日間、24 時間使用可能 アクセスするのに必要なソフトウェアとハードウェアは次のようなものです。 -- SCO Global Access または Mosaic 等のインターネット・ブラウザ -- インターネットへの接続 URL: http://www.sco.com 8.3 SCO のオンライン・サポート(SOS)システム SOS はメニュー形式の BBS プログラムで、2、3 のキー・ストロークでコマン ドを入力できる簡単な文字ベースのフロント・エンド・インタフェースを提供 します。 SCO のオンライン・サポート(SOS)システムには次のような項目があります。 -- About SCO -- Press releases -- What's New -- Searchable technical articles database -- Third Party Information -- Datasheets on SCO products and services -- Schedules for SCO Technical Training classes -- Access to SCO's supplementary software distributions 注記: これらの補足説明をダウンロードするには、現在使っているサード・ パーティの通信パッケージが、XMODEM、YMODEM、ZMODEM、kermit のどれかの 通信プロトコルをサポートしていなければなりません。 使用条件: 週 7 日間、24 時間使用可能 アクセスするのに必要なソフトウェアとハードウェアは次のようなものです。 -- ターミナルとモデム -- コンピュータ、モデム、サード・パーティの通信パッケージ -- cu(1C) コマンド (SCO XENIX/UNIX システム用) 電話番号: v.32, v.32bis 8@ +408 426-9495 Telebit Trailblazer 1@ +408 426-9525 インターネットの telnet によるアクセス: telnet sos.sco.com 8.4 CompuServe の SCOFORUM SCO については CompuServe の SCOFORUM のエリアで、フォーラム経由の広い 範囲の技術情報が利用できます。 使用条件: 週 7 日間、24 時間使用可能 アクセスするのに必要なソフトウェアとハードウェア: CompuServe のアカウ ント CompuServe のアカウントの取得方法についての詳細は、+800 848-8199 の CompuServe まで電話ください。 アクセス情報: CompuServe にログインし、GO SCOFORUM とタイプ入力する。 8.5 Anonymous FTP SCO の anonymous ftp サイトで、SCO の追加のソフトウェア配布にアクセス できます。 注記: 追加のソフトウェアの配布によってどれが使用できるのかについて詳 しくは、ftp のルート・ディレクトリにある「README」ファイルをダウンロー ドしてください。 使用条件: 週 7 日間、24 時間使用可能 アクセスするのに必要なソフトウェアとハードウェア: FTP プログラム;イン ターネットへの接続 注記: ftp.sco.com のマシン上で実行されている ftpd では、アクセス元のド メイン・ネーム・サーバがインターネットに登録されている必要があります。 アクセス情報 1. ftp ftp.sco.com と入力 2. "anonymous" ユーザでログイン 3. パスワードに電子メールのアドレスを使用する。 8.6 Anonymous UUCP UUCP が設定されていれば、sosco(米国)または scolon(英国)のマシンにアク セスし、/usr/spool/uucppublic ディレクトリにある追加の配布ファイルをダ ウンロードできます。UUCP 経由で sosco にアクセスするための入力例が、 ローカル・マシンの /usr/lib/uucp/Systems ファイルにあります。 SCO の anonymous UUCP サイトで、SCO の追加のソフトウェア配布にアクセス できます。 注記: 追加のソフトウェアの配布によってどれが使用できるのかについて詳 しくは、UUCP で /usr/spool/uucppublic/README ファイルをダウンロードし てください。 使用条件: 週 7 日間、24 時間使用可能 アクセスするのに必要なソフトウェアとハードウェア: -- UUCP がインストールされ設定されていること。 -- モデム 電話番号: カナダ、アメリカ合衆国、太平洋諸国、アジア、ラテンアメリカでは: v.32, v.32bis 5@ +408 425-3502 Telebit Trailblazer 1@ +408 429-1786 マシン名: sosco ログイン名: uusls (4 番目の文字は「l」なので、注意) パスワード無し 欧州、中東、アフリカでは: v.32 +44 (0) 1923 222681 Dowty Trailblazer +44 (0) 1923 210911 マシン名: scolon ログイン名: uusls (4 番目の文字は「l」なので、注意) パスワード: bbsuucp 8.7 ftp メール ftp メールは、電子メールと FTP の間のゲートウェイのように動作する自動 の電子メールサービスです。電子メールで受信した FTP コマンドを実行して、 要求されたファイルをユーザに電子メールで送り返します。 使用条件: 週 7 日間、24 時間使用可能 アクセスするのに必要なソフトウェアとハードウェア: 電子メール・パッケー ジ メール先: ftpmail@sco.com サブジェクトの行を空白にしておく。 オンライン・メッセージの場所に、help と入力する。 8.8 情報FAX 情報Fax は、無人の Fax 返送サービスです。 情報 Fax には、よく要求される技術文献、教育用のオファー、製品情報等が あります。 使用条件: 週 7 日間、24 時間使用可能 アクセスするのに必要なソフトウェアとハードウェア: -- トーン式の電話 -- Fax マシン 電話番号: +1-408 427-6800 使用可能な文献のリストについては、文献番号 1000 をリクエストしてくださ い。 1996 年 9 月 AJ40004P000