Compaq SCSI コントローラ

[大容量記憶装置]リストから[SCSIコントローラ]を選択すると、 コントローラ情報、コントローラに接続されているSCSIデバイスおよびストレージ システム情報の個別エントリを表示するサブメニューが表示されます。デバイスの種類としては、ディスク、CD-ROM、テープ ドライブ、プロセッサ、テープ ライブラリ、CDライブラリ、スキャナ、光学式ドライブ、WORMドライブなどがあります。コントローラの種類に応じて、次の項目が表示されます。

コントローラ情報

SCSI デバイス情報

SCSI バス情報

SCSI 物理ドライブ

テープ ライブラリ

テープ デバイス

Compaq CD ストレージ システム

ストレージ システム

コントローラ情報

[大容量記憶装置]リストからコントローラ エントリを選択して、以下の情報を表示します。

モデル には、識別に使われるコントローラのモデルIDが表示されます。 表示される値は以下のとおりです。

ステータス は、コントローラの現在のステータスを表示します。有効な値は次のとおりです。

シリアル番号は、SCSIコントローラのシリアル番号を表示します。この番号は、コントローラの識別に使用できます。

ファームウェア バージョンは、SCSIコントローラのBIOSのバージョンナンバを表示します。 この情報が利用できないSCSIコントローラもあります。

バス幅 は、SCSIコントローラのデータ転送バスの物理幅を表示します。表示される値は次のとおりです。

ハード リセットは、SCSIハードウェア インタフェース ドライバがロードされて以来、ドライバがSCSIバスのリセットを検出した回数を表示します。

ハード リセットは、デバイス エラーが原因で起きることがよくあります。この値が急に増加した場合は、問題が発生した可能性があります。 SCSIバス情報を調べて、異常に高いエラー数がないかどうかを確認してください。バス エラー数が非常に多いデバイスがあれば、故障している可能性があるので、交換が必要です。

ソフト リセットは、SCSIハードウェア インタフェース ドライバをロードして以来、ドライバがSCSIバス上のすべてのデバイスにリセット コマンドを発行した回数を表示します。ソフト リセットは、デバイス ドライバがSCSIバスを動作できるように初期化しているとき、またはデバイス エラーによってバスが動作できないあいまいな状態のままになったときに発生します。

この値が急に増加した場合は、問題が発生した可能性があります。 SCSIバス情報を調べて、異常に高いエラー数がないかどうかを確認してください。バス エラー数が非常に多いデバイスがあれば、故障している可能性があるので、交換が必要です。

タイムアウトは、SCSIハードウェア インタフェース ドライバがSCSIコマンドを発行した後、一定の時間内に応答を受信しなかった回数を表示します。この数字は、ドライバをロードしたときから保持されます。

タイムアウトは、SCSIバスがビジー状態のためにデバイスが要求を処理できない場合に発生します。ただし、この値が大幅に増加した場合、問題が発生している可能性があります。ディスク以外のSCSIデバイス(テープ ドライブなど)がドライブのあるSCSIバス上にないかどうかを確認してください。ディスク以外のデバイスは、SCSIバスを長時間必要とする場合があり、タイムアウトの原因となります。

SCSI デバイス情報

サブメニューの各SCSIデバイス エントリについて表示される情報は、ステータス表示、位置(SCSI ID)および種類です。サブメニューからいずれかのデバイスを選択すると、物理デバイスに関する詳細情報が表示されます。デバイスの種類に応じて、次の情報が表示されます。デバイスの種類とすべてのSCSIデバイスで表示される情報は以下のとおりです。

デバイスの種類は、SCSIデバイスの種類を表示します。表示される値は以下のとおりです。

SCSIクエリ コマンドで返される以下の項目は、識別に使用できます。

ベンダ は、SCSIデバイスのベンダ名を表示します。

モデルはSCSIデバイスのモデルを表示します。

ファームウェア バージョンは、SCSIデバイスのファームウェアのリビジョン レベルを表示します。

SCSIバス情報

テープ ライブラリ

大容量記憶装置]サブメニューで[テープ ライブラリ]エントリを選択すると、選択したテープ ライブラリに関連する情報とステータスのリストが表示されます。表示される情報は、次のとおりです。

ステータス は、テープ ライブラリの現在のステータスを表示します。有効な値は次のとおりです。

モデルは、テープ ライブラリのモデルを表示します。

シリアル番号は、ライブラリの装置シリアル番号を表示します。この番号を使って、テープ ライブラリを識別できます。

ファームウェア バージョンは、SCSIクエリ コマンドによって戻されるテープ デバイスのファームウェアのリビジョン レベルを表示します。

稼動時間は、稼動時間数を表示します。

合計移動数は、移動の合計数を表示します。

ドア ステータス は、テープ ライブラリのドアのステータスを表示します。表示される値は次のとおりです。

温度は、テープ ライブラリの温度ステータスを表示します。表示される値は以下のとおりです。

リダンダンシは、テープ ライブラリのリダンダンシ ステータスを表示します。このステータス表示は、ファン、パワー サプライなどの内部のリダンダント コンポーネントがあるかどうかを示します。表示される値は以下のとおりです。

ホット スワップ は、テープ ライブラリのホットスワップ ステータスを示します。このステータス表示は、ファン、パワー サプライなどの内部のリダンダント コンポーネントがあるかどうかを示します。表示される値は以下のとおりです。

最後の既知のエラーは、 エラーがあれば、テキスト情報を含む16進のエラー ステータス コードを表示します。詳細については、ハードウェアのマニュアルを参照してください。

関連テープ ドライブは、 テープ ストレージ システムに関連するテープ ドライブのリストを表示します。

SCSIバス情報

テープ デバイス

[大容量記憶装置]サブメニューから[テープ デバイス]エントリを選択すると、選択したテープ デバイスに関連する情報およびステータスのリストが表示されます。表示される情報は、次のとおりです。

ステータス は、選択したSCSIテープ デバイスのステータスを表示します。有効な値は次のとおりです。

モデルは、SCSIクエリ コマンドによって戻されるSCSIテープ デバイスの説明を表示します。この項目は識別用です。

ファームウェア バージョン は、SCSIクエリ コマンドによって戻される物理デバイスのファームウェアのリビジョン レベルを表示します。

シリアル番号は、テープ デバイスに割り当てられたシリアル番号を表示します。この値は、SCSIクエリ コマンドによって戻されるシリアル番号に基づきますが、スペースに制限があるため短縮される場合があります。この項目は識別用です。

注:必ずしもすべてのテープ デバイスがシリアル番号をサポートするとは限りません。

マガジン サイズ は、SCSIテープ物理ドライバのマガジン サイズを表示します。シングル テープ デバイスの場合、マガジン サイズは1です。

設置位置は、物理ドライブが内蔵のCompaqストレージ システムにあるか、外付けのCompaqストレージ システムにあるかを示します。表示される値は以下のとおりです。

テープ エラー は、現在ロードされているテープで発生した読み取りおよび書き込みエラーの数を表示します。テープ デバイスはいつでもこれらのエラーを生成する可能性があります。この値は、物理ドライブが別のエラーを検出して訂正するたびに増加します。この値が大幅に増加する場合、デバイスのクリーニングを行わなければならない可能性があります。

注: テープ エラーの数は、再読み取り、再書き込みおよび訂正不能エラーの合計数か、またはそれより大きい値になります。

再読み出しは、は、テープ ドライブの再試行で訂正された読み取りエラーの数を表示します。すべてのドライブはいつでもこれらのエラーを生成する可能性があります。[復旧された読み取りエラー]または[ハード読み取りエラー]の値が急速に増加した場合、ドライブに問題がある可能性があります。この値は、物理ドライブが別のエラーを検出して訂正するたびに増加します。この値が大幅に増加する場合、デバイスのクリーニングを行わなければならない可能性があります。

再書き込みは、テープ ドライブの再試行またはその他のドライブ復旧メカニズムで訂正された書き込みエラーの数を表示します。すべてのドライブはいつでもこれらのエラーを生成する可能性があります。

再試行訂正済みエラーの数が大きくても、必ずしもドライブが故障していることを示しているとは限りません。ただし、事前予防として、同様のドライブと比較してエラー数が異常に多いドライブを交換しておいた方がよいでしょう。この数字が急速に増加する場合、ドライブのクリーニングを行うか、またはドライブを交換しなければならない可能性があります。

訂正不能 は、テープ ドライブのECC(Error Correction Code)アルゴリズム、 再試行またはその他の復旧メカニズムによって復旧できなかった読み取りエラーの数を表示します。 ドライブはいつでもこれらのエラーを生成する可能性があります。通常、これらのエラーは、テープ上の不良メディア セクションによって発生します。

テープ ドライブ ヘッドのクリーニングが必要は、ドライブのテープ ヘッドをクリーニングする必要があるかどうかを示します。ヘッドのクリーニングが必要な場合、クリーニング テープをドライブまたはオートローダに挿入します。

注: 値“サポートしない”は、テープ ドライブがこの機能をサポートしないことを示します。ファームウェアを最新バージョンにアップグレードしなければならない可能性があります。

日常の手入れとして、必ず、ご使用のドライブについて推奨されている周期でドライブ ヘッドのクリーニングを行ってください。

クリーニング テープの交換が必要 は、オートローダに関連付けられたクリーニング テープがテープの終端に達しているかを示します。テープの終端であれば、新しいクリーニング テープをオートローダに挿入する必要があります。

注: 値“サポートしない”は、テープ ドライブがこの機能をサポートしないことを示します。ファームウェアを最新バージョンにアップグレードしなければならない可能性があります。

クリーニング実行回数 は、テープ ドライブがクリーニングされた回数を示します。クリーニングの回数が多すぎると、テープ ヘッドが損傷する場合があります。

注: 値“サポートしない”は、テープ ドライブがこの機能をサポートしないことを示します。ファームウェアを最新バージョンにアップグレードしなければならない可能性があります。

SCSIバス情報

Compaq CD ストレージ システム

[大容量記憶装置]サブメニューで[Compaq CDストレージ システム]エントリを選択すると、ストレージ システムに関連するライブラリ情報およびCD-ROMドライブの情報が表示されます。

CDライブラリ情報

[Compaq CDストレージ システム]リストから[ライブラリ情報]エントリを選択すると、次の情報が表示されます。

ステータス は、CDライブラリの現在の故障ライトのステータスを表示します。有効な値は次のとおりです。

ベンダは、CDライブラリのベンダ名を表示します。この項目は、識別に使用できます。

モデルは、 CDライブラリのモデル名を表示します。この項目は、識別に使用できます。

シリアル番号は、 CDライブラリのシリアル番号を表示します。この項目は、識別に使用できます。

ファームウェア バージョンは、CDライブラリのファームウェア リビジョンを表示します。

SCSIバス情報

CD-ROMドライブ情報

[Compaq CDストレージ システム]リストからCD-ROMドライブを選択すると、次の情報が表示されます。

ベンダは、CD-ROMドライブのベンダ名を表示します。

モデルは、CD-ROMドライブのモデル名を表示します。

ファームウェア Rev は、 CD-ROMドライブのファームウェア リビジョンを表示します。

LUN は、 CD-ROMドライブの論理ユニット番号を表示します。

ストレージ システム

[大容量記憶装置]リストからストレージ システムの項目を選択すると、Compaq ProLiantストレージ システムに関して次の情報が表示されます。

筐体の種類 は、デバイスの筐体の種類を表示します。表示される種類は次のとおりです。

ベンダは、このストレージ システムを製造したベンダ名(コンパックなど)を表示します。この項目は、識別に使用できます。

モデル は、ストレージ システムのモデル名を表示します。この項目は、識別に使用できます。

ファームウェア リビジョン は、ストレージ システムのファームウェアのリビジョンを表示します。この項目は、識別に使用できます。

ボード リビジョン は、ストレージ システムのバックプレーン ボードのリビジョンを表示します。

シリアル番号は、ストレージ システムのシリアル番号を表示します。この項目は、識別に使用できます。

温度ステータス は、ストレージ システムの温度ステータスを表示します。表示される値は以下のとおりです。

ファン ステータス は、 ドライブ カバーまたはボックス内のファン サブシステムのステータスを表示します。表示される可能性のある値は次のとおりです。

サイド パネル は、ドライブ カバーまたはボックスのサイド パネルのステータスを表示します。表示される可能性のある値は次のとおりです。

ドライブ ベイ は、このストレージ システムによって提供されるドライブ ベイの数を表示します。ストレージ システムとともにデュプレキシング ハードウェアを使用する場合、ドライブ ベイ番号は、カバー内の物理ドライブ ベイの数よりも少なくなります。

デュプレックス オプション は、このストレージ システムにインストールされているデュプレックス オプションを表示します。表示される値は次のとおりです。

リダンダント パワー サプライの状態は、リダンダント パワー サプライのステータスを表示します。

SCSI 物理ドライブ

[大容量記憶装置]サブメニューからSCSI物理ドライブを選択すると、次の情報が表示されます。

ステータスは、選択した物理ドライブのステータスを表示します。

注: OK、事前障害予測、および不明は、クライアントにだけ関連するステータスです。

処置は、このデバイスに必要な処置を表示します。表示される値は次のとおりです。

容量 は、物理ドライブのサイズをMBで表示します。Compaqストレージ エージェントは、1MBを1,048,576バイトとして定義します。

多くのハードウェア メーカーは、1MBを値1,048,576バイトではなく、1,000,000バイトとして使用します。このため、メーカーの規定サイズとこのアプリケーションによって報告されるサイズは矛盾する場合があります。

モデル は、SCSI物理ドライブのモデルを表示します。

ハードウェア バージョン は、SCSI物理ドライブのリビジョン レベルを表示します。

シリアル番号 は、物理ドライブに割り当てられたシリアル番号を表示します。この値は、SCSIクエリ コマンドによって戻されるシリアル番号に基づきますが、スペースに制限があるため短縮される場合があります。 この項目は識別用です。

稼働時間は、物理ドライブが動作した合計時間を表示します。電源をいったん切って再度入れるときに物理ドライブの統計を保存すると([SCSIドライブの統計を保存]をチェックします)、この値は、物理ドライブをインストールして以来保持されています。物理ドライブの統計を保存しない場合、この値は、ドライバをロードして以来保持されています。

S.M.A.R.T.サポート は、このSCSIドライブでS.M.A.R.T.サポートが使用できるかどうかを示します。有効な値は、以下のとおりです。

設置位置 は、物理ドライブが内蔵のCompaqストレージ システムにあるか、外付けのCompaqストレージ システムにあるかを示します。有効な値は以下のとおりです。

保存統計情報 は、電源をいったん切って再度入れるときに物理ドライブのすべての項目([使用済み再割り当て]を除く)を保存する場所を示します。項目が保存されない場合、デバイス ドライバをアンロードすると、これらの値はリセットされます。有効な値は次のとおりです。

ドライブ インジケータ

[大容量記憶装置]サブメニューからSCSI物理ドライブを選択すると、SCSI物理ドライブが正常に動作しないときに講じなければならない処置に関する情報が表示されます。

現在正常に動作しているドライブを交換しなければならない可能性があることを予測するには、予測インジケータを使用します。これらの項目に関連する数値データは、項目名の後に表示されます。たとえば、"Used Realloc: 122"は、このドライブの122個の再割り当てセクタが使用されていることを意味します。予測インジケータには、次のものがあります。

使用済み再割り当てセクタ数 は、物理ドライブに使用された再割り当て領域のセクタ数を表示します。

磁気ディスクの性質上、ドライブ上の一部のセクタは不良になる場合があります。再割り当て領域は、ドライブのメーカーがこれらの不良を補正するために確保するドライブ部分です。コントローラは、これらの使用不能セクタにアドレス指定された情報を再割り当て領域内の使用可能セクタに書き込みます。再割り当てされたセクタが非常に多い場合、ドライブで問題が発生している可能性があります。このために予約される再割り当てセクタの数はドライブ固有なので、ドライブのベンダに問い合わせる必要があります。

スピンアップ時間は、物理ドライブが完全な速度までスピンアップするためにかかる時間を監視します。

ドライブは、はずみをつけて動作速度に達するまで時間がかかります。車が何秒で時速0マイル(0km)から60マイル(96km)になるかをテストするのと同様、ドライブのメーカーは、ドライブが完全な速度で回転するまでにかかる時間の期待値をあらかじめ設定しています。これらの期待値を満たさないドライブは、問題が発生している可能性があります。この値が時間とともに増加する場合、ドライブがスピンアップするのに問題があることを示しています。このようなドライブは、事前予防保証対象として交換した方がよいでしょう。

値は、1/10秒単位で表示されます。このため、ドライブがスピンアップに12秒かかる場合、値は120になります。物理ドライブを監視し、ウォーム ブートを使用してシステムをリセットすると、この監視対象項目の値を0になる場合があります。ウォーム ブートの実行中、ドライブは回転し続けます。

ドライブ障害が発生した場合、ドライブを交換しないで訂正できるかどうかを決定するには、問題インジケータを使用します。ドライブが故障し、問題インジケータが0以外のとき、カーソルをフィールド上に移動して、F1キーを押します。項目の状況依存ヘルプに問題の訂正に関する情報が表示されます。問題インジケータには次のものがあります。

タイムアウト は、SCSIハードウェア インタフェース ドライバがSCSIコマンドを発行した後、一定の時間内に応答を受信しなかった回数を表示します。この数字は、ドライバをロードしたときから保持されます。タイムアウトは、SCSIバスがビジー状態のためにデバイスが要求を処理できない場合に発生します。

この数字が1以上で、ドライブが故障している場合、ドライブを交換しないで問題を訂正できる可能性があります。以下の手順に従ってください。

  1. システムおよびストレージ システムのすべてのケーブルを調べて、正しく接続されて固定されていることを確認します。ケーブルを交換しなければならない場合があります。

  2. Compaq ProLiantストレージ システムが接続され、電源が入っていることを確認します。パワー サプライを調べて、機能していることを確認します。

  3. システムのそばに他の電気装置がないかどうかを調べます。このエラーは電気ノイズによって発生する場合があるため、他の電気装置のAC回路を調べます。

  4. Compaq IDAシステムの場合、最寄りのコンパック正規保守サービス会社に連絡して、Compaq IDAコントローラが最小限必要なリビジョン レベルであるかどうかを確認します。

  5. タイムアウトは、2つ以上のドライブに同一のSCSI IDを設定した場合に発生する可能性があります。ProLiantストレージ システムとシステムのSCSI IDが競合していないことを確認します。

  6. Compaq ProLiantストレージ システムで、ドライブ トレイのSCSI IDケーブルを調べます。ケーブルが損傷したり、正しく接続されていなければ、SCSIタイムアウトが発生する場合があります。ホットプラグ対応ドライブ トレイ サービス スペア キットに付属のマニュアルを参照してください。

  7. システムの温度が規定の制限内にあるかどうかを確認します。ファンが動作し、妨害されていないことを確認します。

  8. ドライブ障害によってタイムアウトが発生する場合もあります。これらのエラーが数多く発生する場合は、ドライブを交換してください。

故障したドライブの故障の原因を確認するには、障害インジケータを使用します。ドライブが故障し、このカウンタが0以外のとき、ドライブを交換してください。ドライブの状態が"OK"で、障害インジケータが0以外のとき、ドライブに断続的な問題が発生している可能性があるため、ドライブを交換しなければならない場合があります。このエラーについては、交換する以外の訂正処置はありません。障害インジケータには、次のものがあります。

セルフテスト エラー は、物理ドライブがセルフテストに失敗した回数を表示します。システムの電源を入れるたびに物理ドライブはセルフテストを実行します。この数字は、[SCSI物理ドライブ]ウィンドウの[サービス時間]に表示される時間以降保持されます。

このカウンタが0以外で、ドライブが故障している場合、ドライブを交換してください。このカウンタが0以外でも、ドライブが故障していなければ、ドライブの断続的な問題を示している可能性があります。この数字が増加する場合はドライブを交換してください。

ドライブ統計情報

[大容量記憶装置]サブメニューからSCSI物理ドライブを選択すると、特定のSCSI物理ドライブに関する統計が表示されます。実行時統計を使用すると、特定のドライブのヘルス状態を監視できます。表示される情報は次のとおりです。

読み取りセクタ数 は、[SCSI物理ドライブ]セクションの[サービス時間]項目で表示される時間以降に物理ディスク ドライブから読み取られた合計セクタ数を表示します。

書き込みセクタ数 は、[SCSI物理ドライブ]セクションの[サービス時間]項目で表示される時間以降に物理ディスク ドライブに書き込まれた合計セクタ数を表示します。

注: Microsoft Windows 2000上で読み出しおよび書き込みセクタが常にゼロまたはN/Aの場合、Service Pack 2以降をインストールする必要があります。論理および物理ディスク パフォーマンス カウンタも有効にしていただく必要があります。コマンド ウィンドウでDiskPerf.exe -Yを実行して、システムを再起動する必要があります。

ハード読み取りエラー数 は、物理ドライブのECC(Error Correction Code)アルゴリズム、再試行またはその他の復旧メカニズムによって復旧できなかった読み取りエラーの数を表示します。これらのエラーは、[SCSI物理ドライブ]セクションの[サービス時間]項目で表示される時間中カウントされます。

ドライブはいつでもこれらのエラーを生成する可能性があります。通常、これらのエラーは、ドライブ上の不良メディア セクションによって発生します。

ハード書き込みエラー数 は、物理ドライブの再試行によって復旧できなかった読み取りエラーの数を表示します。これらのエラーは、[SCSI物理ドライブ]セクションの[サービス時間]項目で表示される時間中カウントされます。ドライブはいつでもこれらのエラーを生成する可能性があります。通常、これらのエラーは、ドライブ上の不良メディア セクションによって発生します。

ハード書き込みエラーが発生すると、物理ドライブは不良セクタを再マップします。物理ドライブがセクタの再マップに失敗するとNetWareホット フィックス リダイレクション ロジックがセクタを再マップします。Windows NTは、HPFSおよびHTFSファイル システム上の不良セクタをホット フィックスします。

復旧された読み取りエラー数 は、物理ドライブの再試行またはその他のドライブ復旧メカニズムによって訂正された読み取りエラーの数を表示します。ドライブはいつでもこれらのエラーを生成する可能性があります。これらのエラーは、[SCSI物理ドライブ]セクションの[稼働時間]項目で表示される時間中保持されます。

再試行訂正済みエラーの数が大きくても、必ずしもドライブが故障していることを示しているとは限りません。ただし、事前予防として、同様のドライブと比較してエラー数が異常に多いドライブを交換しておいた方がよいでしょう。この数字が急速に増加する場合、ドライブのクリーニングを行うか、またはドライブを交換しなければならない可能性があります。

復旧された書き込みエラー数 は、物理ドライブの再試行またはその他のドライブ復旧メカニズムによって訂正された読み取りエラーの数を表示します。ドライブはいつでもこれらのエラーを生成する可能性があります。これらのエラーは、[SCSI物理ドライブ]セクションの[稼働時間]項目で表示される時間から保持されます。

再試行訂正済みエラーの数が大きくても、必ずしもドライブが故障していることを示しているとは限りません。ただし、事前予防として、同様のドライブと比較してエラー数が異常に多いドライブを交換しておいた方がよいでしょう。この数字が急速に増加する場合、ドライブのクリーニングを行うか、またはドライブを交換しなければならない可能性があります。

シーク エラー数 は、物理ドライブが検出したシーク エラーの数を表示します。シーク エラーは、失敗したシークです。この数字は、[SCSI物理ドライブ]セクションの[稼働時間]項目で表示される時間中保持されます。

シーク エラーは、いつでも発生する可能性があります。シーク エラーの数が大きくても、必ずしもドライブが故障していることを示しているとは限りません。ただし、事前予防として、同様のドライブと比較してエラー数が異常に多いドライブを交換しておいた方がよいでしょう。この数字が急速に増加する場合、ドライブのクリーニングを行うか、またはドライブを交換しなければならない可能性があります。

ECC訂正済み読み取り数は、ドライブがECC(Error Correction Code)アルゴリズムを使用して読み取り要求用のデータを復旧した回数を表示します。この数字は、[SCSI物理ドライブ]セクションの[稼働時間]項目で表示される時間中保持されます。

ECC訂正済みエラーは、いつでも発生する可能性があります。ECC訂正済みエラーの数が大きくても、必ずしもドライブが故障していることを示しているとは限りません。ただし、事前予防として、同様のドライブと比較してエラー数が異常に多いドライブを交換しておいた方がよいでしょう。この数字が急速に増加する場合、ドライブのクリーニングを行うか、またはドライブを交換しなければならない可能性があります。

SCSI バス情報

[大容量記憶装置]サブメニューからSCSIデバイスを選択すると、そのデバイスに関する詳細情報が表示されます。デバイスの種類に応じて、次の情報が表示されます。

パリティ エラー数 は、バスがコマンドを処理している間にSCSIバス上で発生したパリティ エラーの数を表示します。エラー数は、SCSIハードウェア インタフェース ドライバをロードしたときから保持されます。

パリティ エラーはいつでも発生する可能性があります。この数字が大幅に増加し、問題が発生している可能性があれば、次の手順を実行します。

  1. ケーブルの接続を調べて、ケーブルが損傷していないこと、正しく接続されていること、無線周波数障害(RFI)から正しく保護されていることを確認します。

  2. SCSIバス上のすべてのデバイスに必要な終端レジスタがすべてあることを確認します。

  3. SCSIバス上のデバイスごとに固有のSCSI IDが設定されていることを確認します。

フェーズ エラー数 は、SCSIバスがコマンドの処理中に不当な動作状態になった回数を表示します。この数字は、SCSIハードウェア インタフェース ドライバをロードしたときから保持されます。

フェーズ エラーが発生した場合、デバイスに問題がある可能性があります。フェーズ エラーは、デバイスが正常に動作していないために発生する場合があります。フェーズ エラーが増加し続ける場合は、デバイスを交換してください。

選択タイムアウト数 は、コントローラがデバイスを選択することによってデバイスとの通信を開始し、デバイスから応答を受信しなかった回数を表示します。この数字は、SCSIハードウェア インタフェース ドライバをロードしたときから保持されます。

この数字は常に0でなければなりません。他の数字は、デバイスに問題がある可能性を示します。SCSIコントローラはデバイスをリセットしようとしますが、値が増加しつづける場合は、デバイスの電源をいったん切って再度入れてください。

この項目の数字が大きくても、問題があることを示すものではありません。これは、デバイス ドライバが発行した一部の高度なSCSIコマンドをデバイスがサポートしないことを示します。

メッセージ拒否数は、デバイスが特定の動作をサポートしないためにコマンドを拒否した回数を表示します。この数字は、SCSIハードウェア インタフェース ドライバをロードしたときから保持されます。

物理バス幅 は、このデバイスのデータ転送バスの実際の幅を表示します。有効な値は以下のとおりです。

現在のバス幅は、コントローラとデバイス間でネゴシエートされたデータ転送バスの幅を表示します。この値がデバイスの物理データ バスの幅よりも小さい場合は、デバイスは最大のパフォーマンスを提供しません。SCSIコントローラとデバイスの両方がワイド16ビット データ バスをサポートする場合にスループットが最高になります。表示される値は以下のとおりです。

現在の速度は、このデバイスで現在ネゴシエートされているデータ転送速度を表示します。表示される値は以下のとおりです。

注: 現在のデータ転送幅がナロー(8ビット)の場合、MB/秒単位のデータ転送速度は、10,000,000/秒に等しくなります。現在のデータ転送幅がワイド(16ビット)の場合、MB/秒単位のデータ転送速度は、20,000,000/秒に等しくなります。例えば、現在の速度がUltraで転送幅がワイドの場合、転送速度は、40MB/秒になります。