名称
mxtoolbox - Systems Insight Manager ツールボックスのファイル形式
構文
mxtoolbox
説明
mxtoolbox コマンドは、拡張マークアップ言語 (XML) 形式で記述されたツー
ルボックス情報の読み取りおよび書き込みをサポートしています。この機能を
利用して、Systems Insight Manager 環境内で複数のツールボックスを追加、
変更、削除できます。各ファイルには、1 つまたは複数のツールボックスの定
義を記述できます。
文書型定義
文書型定義 (DTD) ファイルは、XML ファイルの規則を定義したものです。こ
の規則には、有効な要素タグ、属性、XML ファイル内の要素の出現回数などが
あります。ツールボックス DTD ファイルの名前は toolboxlist.dtd であり、
その内容を以下に示します。マンページの書式上、DTD の内容は実際のファイ
ル内容と同じには表示されないことに注意してください。
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8" ?>
<!-- まずここをお読みください。このファイルは、意図的に右マージンを
70 に設定して書式化しています。そうすることで、DTD ファイルを直接
mxtoolbox(4) マンページ ファイルに貼り付けることができます。
このファイルを編集するときは、この規則を守ってください。特定の
リリースについての編集内容が最終的に確定したら、DTD の最終バー
ジョンを mxtoolbox(4) のマンページに貼り付けることにより、
マニュアルを更新してください。 -->
<!-- toolbox-list はゼロ個以上のツールボックス要素から構成されて
います。 -->
<!ELEMENT toolbox-list ( toolbox )* >
<!-- toolbox 要素には、以下の属性があります。 -->
<!-- name 属性は、ツールボックス名を指定します。必須属性です。 -->
<!-- guid 属性は、ツールボックスの GUID を指定します。オプション属性
です。 -->
<!-- toolbox 要素には、以下の要素があります。 -->
<!-- enabled 要素は、ツールボックスを有効にするかどうかを指定するもの
です。オプションとして toolbox 要素に 1 回だけ記述できます。 -->
<!-- description 要素は、ツールボックスの説明を示すために使用します。
オプションとして toolbox 要素に 1 回だけ記述できます。 -->
<!-- attribute 要素は、ツールボックスのクライアント属性の一覧を指定
します。toolbox 要素にゼロ回以上記述できます。 -->
<!ELEMENT toolbox ( enabled?, description?, attribute* ) >
<!ATTLIST toolbox name CDATA #REQUIRED >
<!ATTLIST toolbox guid NMTOKEN #IMPLIED >
<!-- enabled 要素には value 属性があり、true または false に設定可能
です。"true" はツールボックスが有効化されることを示し、"false"
はツールボックスが無効にされることを示します。デフォルト値
は "true" です。 -->
<!ELEMENT enabled EMPTY >
<!ATTLIST enabled value (true | false) "true" >
<!ELEMENT description ( #PCDATA ) >
<!ELEMENT attribute ( #PCDATA ) >
<!ATTLIST attribute name CDATA #REQUIRED >
要素
DTD で定義されているとおり、ツールボックス XML ファイルには以下の要素
を記述できます。
ツールボックス XML ファイルの 1 行目は、以下のように記述しなければなり
ません。
<?xml version="1.0" encoding="encoding-value" ?>
encoding-value パラメータは、有効なエンコード値に置き換えます。有効な
エンコード値は、次の Web サイトにあります。
http://www.iana.org/assignments/character-sets
XML ヘッダー行が指定されていない場合は、システムのデフォルトのエンコー
ドは "UTF-8" になります。
"toolbox-list" 要素は、ツールボックス XML ファイルに 1 回だけ記述され
ていて、ツールボックス情報のリストを囲んでいる必要があります。
"toolbox-list" 要素には、ゼロ個以上の "toolbox" 要素を含めることができ
ます。"toolbox-list" 要素に "toolbox" 要素が含まれていない場合、対応す
る mxtoolbox コマンドは無効になるということに注意してください。
"toolbox" 要素は、ツールボックス XML ファイルにゼロ回以上記述できま
す。"toolbox" 要素には、2 つの属性があります。
"name" 属性は必須属性であり、ツールボックス名を指定します。
"guid" 属性はオプション属性であり、ツールボックスの、グローバルに一意
の識別子を指定します。この値はシステムが割り当てるため、新たなツールを
追加する場合、システムはこの属性を無視します。
"toolbox" 要素には、いくつかのオプション要素を含めることができます。こ
れら各要素は、"toolbox" 要素ごとに 1 回しか記述できません、"attribute"
属性は例外でありゼロ回以上記述できます。各要素は、DTD ファイルに定義さ
れている順序で記述しなければなりません。
"enabled" 要素は、ツールボックスを有効にするかどうかを指定します。
"enabled" 要素には "value" という名前の属性が含まれており、ユーザはこ
れを使用してツールボックスを有効にするかどうかを指定します。"true" を
指定するとツールボックスは有効になり、"false" を指定するとツールボック
スは無効になります。デフォルト値は "false" です。
"description" 要素は、ユーザの説明を指定します。
"attribute"要素は、ツールボックスに関連付ける一連のクライアント属性を
指定します。各 "attribute" 要素には、クライアント属性を特定する "name"
属性と、このクライアント属性の値を指定する "value" 要素が含まれます。
コメント
XML ファイルにはコメントを記述できます。コメントは "<!--" で始まり "-
->" で終了していなければなりません。コメントは開始タグと終了タグとの間
に、複数行に渡って記述できます。
例
本セクションでは、ツールボックス XML ファイルの例を示します。以下の例
は、ツールボックス名、enabled 要素、および description 要素からなる、
ツールボックスのセットを記述したファイルです。
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<toolbox-list>
<toolbox name="webadmin" >
<enabled value="true" />
<description>Web サーバ管理者</description>
</toolbox>
<toolbox name="Master ToolBox" >
<enabled value="true" />
<description>マスタ ツールボックス</description>
</toolbox>
<toolbox name="dbadmin" >
<enabled value="true" />
<description>データベース管理者</description>
</toolbox>
<toolbox name="lvmadmin" >
<enabled value="true" />
<description>LVM 管理者</description>
</toolbox>
<toolbox name="operator" >
<enabled value="true" />
<description>読み取り専用オペレータ</description>
</toolbox>
</toolbox-list>
制限事項
本コマンドは、CMS 上でのみ実行できます。
著者
mxtoolbox は、HP により開発されました。
参照 (HP-UX)
mxtoolbox(1M)
参照 (Linux)
mxtoolbox(8)